月別アーカイブ: 2018年9月

化学メーカー、AI活用へ

化学メーカーのデンカは2022年度までの5年間で100億円超を投じて、工場の生産管理システムを刷新する。福岡県含む6工場でAIを用いて検査を自動化するなど生産効率を向上させたい考えだ。検査を自動化することにより、今まで人間が目視で検査していた所をAIが画像診断で異常を素早く検知するため、検査スピードが従来の2倍にまで向上するという。他にもAIを導入することによって技術者の退職による人手不足の解決にも期待がかかっている。 日本経済新聞 2018年7月21日11面

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LNG増産へAI活用

日揮と千代田化工建設は液化天然ガス(LNG)の設備を強化せずに増産する技術を東南アジアに導入する。その技術とは人手に頼っていた温度調整などの複雑な作業をAIに代行させるというもの。こうすることで大量のLNGの増産、増収が期待できるという。日揮はマレーシア国営石油のペトロナスの設備に、千代田化工建設はインドネシアのプラントにそれぞれ導入する。LNGの様に少しの温度調整が生産量を左右するといった非常にデリケートな作業にはAIは重宝されていくだろう。 日本経済新聞2018年8月5日1面

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書評 観光立国の正体

本書は、藻谷氏と山田氏の共同執筆作であり、日本を真の観光立国たらしめるには何が必要なのかを分析し述べたものである。2部構成で第一部は山田氏の執筆で1から4章、第二部は山田氏、藻谷氏の討論構成で、5から7章となっている。 第一章「ロールモデルとしての観光立国スイス」では、山田氏が現在居住しているスイスのツェルマットを代表例に挙げ、観光事業の持続的運営には「非日常的やレジャー」ではなく、住民のライフスタイルそのものが観光資源になるような「異日常」的な地域作りが必要になることを述べている。また、スイスはあらゆる業種が観光事業と連携したマーケティングを行っていることにより、国そのものがブランド化し、その結果住民生活の満足度が高まるほど地域のブランド価値も高まりリピーターの数も増えるという好循環のシステムが確立されていることを示し、今の少子化が進み国内市場が縮小していく日本ではこのシステムを確立させることが必要になっていることを述べている。第二章「地域全体の価値向上を目指せ」では、観光・リゾート地としての面、職場環境から生活環境まで豊かさを実感できる地域になることはとても重要で、これからは旅行者と住民にとって幸せを感じられる地域としての「感幸地」を目指すべきであると述べている。第三章「観光地を再生する」では、弟子屈町、飛騨市古川、富山県の成功の実例を元に、住民全体を巻き込んだ地域作りを行うことが観光の国際水準化するために必要であることを述べている。第四章「観光地再生の処方箋」では、日本が観光先進国を目指すためには絶対日本でなくてはならない価値を示す必要があり、日本のあらゆる英知と産業力を結集させてなくてはならないと述べている。第五章「エゴと利害が地域をダメにする」では、日本の観光庁の構造的問題を挙げ、時代の変化に合わせて変革をもたらすべきであると述べている。第六章「本当の金持ちは日本にこられない」では、アラブの大富豪が日本には対応できるホテルがないため滞在できないなどの例をあげ、日本の問題企業について討論をした内容となっている。第七章「おもてなしは日本人の都合の押しつけである」では、日本での狭い世間の常識に囚われず、相手の目線にたってことの重要さをのべ、日本各地が観光地化するのではなく、旅行者住民全体が幸せを感じる「感幸地」を目指すことが観光大国に繋がると結論づけている。 東京オリンピックが開催されることや、訪日外国人の増加がもたらす影響について興味がありこの本を選んだ。観光大国であるスイスを例に挙げて日本の観光地化の問題点がかかれていていたのでとても分かりやすかった。今後の卒業論文の準備を行っていく中でとても参考となる1冊であった。 2016年11月20日刊行 藻谷浩介 山田桂一郎著 新潮新書

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卒論 アウトライン

1.参考書籍とメモ 「ゲノム編集の衝撃」NHK取材班  NHK出版 ゲノム編集についての事例がある 「合成生物学の衝撃」 須田桃子著  文藝春秋 合成生物学の説明とそれがもたらす影響について 「ゲノム編集を問う」石井哲也著 岩波新書 遺伝子操作が医療、農業などの部門に与える影響を分析 「ゲノム解析は私の世界をどう変えるか」 高橋祥子著  ディスカヴァリー・トゥエンティワン 新技術と社会の成長スピードの差があることを踏まえ議論すべき 「DNAの98%は謎」小林武彦著 講談社 非コードDNAの性質と役割について 「クリスパーキャス究極の遺伝子技術」ジェニファーダウドナ著  文藝春秋 開発者は新技術に期待をもちつつもリスクを考慮すべきである 「ゲノム編集とは何か」小林雅一著  講談社現代新書 ゲノム編集の歴史と未来 2.ブレスト テーマ「遺伝子操作技術」 キーワード ゲノム編集、遺伝子組み替え、ヒトゲノム、AI、様々な分野への応用、新技術と社会との乖離、制度、クリスパー、非コードDNA、ノックアウトマウス、倫理問題、遺伝子検査、合成生物学、大腸菌、ゲノムビジネス、軍事利用、シーケンス、遺伝子ドライブ、特許問題、ノーベル賞、iPS細胞 3.思いつき 遺伝子操作には、倫理的嫌悪感があるが、今までもなんだかんだで新技術が受け入れられてきた。したがって、それほど危惧することなのか。 世界で遺伝子操作への危惧から規制がされているが統一的な制度は未だ確立されていない。この現状が続くと規制が緩い国に企業が流れる可能性。 ゲノムビジネスが盛んに行われるようになっており、それに関連したスタートアップ企業も登場してきている。ゲノム編集を使用することの容易さと汎用性から一大ビジネスに。 4.言いたいこと ①遺伝子組み替えとゲノム編集の違いを比較し、現在存在する社会問題を解決できる技術としてゲノム編集を紹介する。また、今後どのようにゲノム編集と付き合っていくべきかを考察する。  

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書評 ネットフリックスの時代

本書はネットフリックスに代表される月額固定料金による見放題型の映像配信、通称SVODを切り口に、スマホの普及によるライフスタイルの変化が我々の生活にもたらす影響について述べているものであり、以下の6章から構成されている。 第1章「ネットフリックスの衝撃」では、ネットフリックスが『宅配ビデオレンタル』から『定額制ネット配信』へビジネスモデルを移行させていった動きについて述べ、また、マルチデバイス戦略や『ハウス・オブ・カード』に代表されるオリジナルコンテンツの配信により、現在においてネットフリックスは世界最大のVOD業者だということを解説している。第2章「迎え撃つ日本のSVOD」ではネットフリックスの上陸でSVODへ注目が集まるようになった中、日本での同種のサービスの広がりについて『dtv』や『Hulu』を中心に述べている。第3章「テレビを見ない時代とイッキ見」では、最も身近なメディアがスマートフォンとなった今、テレビの視聴率が下がっており、その理由としてテレビ番組を楽しむには毎週同じ時間そこにいなくてはならない習慣性が必要であること、逆にスマートフォンによる配信では見逃し配信や常にイッキ見が可能であることを述べている。第4章「音楽でなにが起こったか」では、音楽業界ではCDからダウンロード、ストリーミング・ミュージックへと需要が変化していると述べ、映像と同じくテクノロジーの進化による視聴行動の変化が、大きくビジネスモデルを揺さぶることになると指摘している。第5章「データがテレビを変える」では、ネット配信によりコンテンツを見つけてもらうのが困難な中で、レコメンド機能が大事であるとともに、そこで必要とされるあらゆるデータというものがおおよその利益や費用を決定づけ、コンテンツの中身へも影響を及ぼしていると述べている。第6章「イッキ見と放題で変わるコンテンツ」ではネット配信ではコンテンツが見放題になるので、作品の在庫リスクというものが極めて小さく、後に発掘される可能性も高まるのでコンテンツの寿命が伸びると述べている。また、オリジナルコンテンツ配信に合わせたイッキ見の活用も新たな施策として有効なものであると付け加えている。さらに、多様化に伴うコンテンツへの触れ方の変化が今起きている事の本質であり、販売方法などを考える時期に来ているが、コンテンツの中身がよくなければヒットしないという原則は変わらないとの指摘もしている。最後に、SVODによりディスクは死ぬのかという疑問に対して筆者は、人々はさまざまな条件によってメディアを使い分けるものであり、SVODはあくまで生活の中で静かに離れていく顧客を引き止めるもの、新しい消費スタイルを生み出すが、何かを破壊するものではないと結論づけている。 配信というものが進んできている今、自分には未だ身近であるCD.DVDというものはどうなっていくのかという疑問からこの本を選んだ。ネット配信が広がるまでの流れや、それに対しての企業の選択、また、当初の疑問であったCD.DVDの行く末についても理解できる一冊だった。

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夏ゼミ合宿 卒論に向けて

2018 夏ゼミ合宿 卒論に向けて

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2018夏合宿 卒論アウトライン

【1.参考文献と、そこから学んだ論文に盛り込めそうなことのリスト化】 1.参考文献 ・スポーツ都市戦略-2020年後を見すえたまちづくり-(2016年3月刊行 原田宗彦 著 学芸出版社) ・スポーツツーリズム・ハンドブック(2015年8月刊行 日本スポーツツーリズム推進機構 編 学芸出版社) ・奇跡の3年2019・2020・2021ゴールデン・スポーツイヤーズが地方を変える(2015年12月刊行 間野義之 著 徳間書店) ・由利本荘市 https://www.city.yurihonjo.lg.jp/up/files/www/city/soshiki/c1532/c1533/archives/siryou1.pdf …スポーツコミッションについて分かりやすくまとめられた資料 ・観光庁 http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sports/index.html …国が進めているスポーツツーリズムの政策 2.リスト 手書きのため読みづらいですが画像参照 【2.クラスタリング】 画像参照 【3.ブレインストーミング】 「主題」 スポーツツーリズムの重要性について 「なにを言いたいのか」 人口減少や地方消滅といった社会問題解決のための手段として、外需を取り込む産業である観光が重要となる。 中でも、スポーツには住む上ではマイナスになってしまっていたような日本の豊富な自然・地形を強みとして活かし、隠れた観光資源として活用できる大きな可能性があり、スポーツツーリズムとしてスポーツと既存の観光資源を組み合わせることでより大きな人の動きや経済効果が期待できる。だから、スポーツツーリズムを推進することは重要である。 【4.アウトライン(仮)】 序論 1.日本の現状(社会問題) 2.スポーツツーリズムとは何か a)背景、意義、分類 b)スポーツコミッションについて 3.日本型スポーツツーリズムの推進 4.ケーススタディ(参考文献の中に多数の事例有。2-3の内容と関連の高いものを選択or他にいい事例が見つかればそちらを) 5.結論  

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書評 ブランド 価値の創造

 本書はブランドという名前が、どうして価値をもつようになるのか、そのメカニズムについて述べられている。序章そして第1章~第6章までの7部で構成されている。  序章「ブランドを支えるもの」では「ブランドの価値はどこからどのように生まれるのか」というブランド価値の誕生について、ブランドの価値は消費者の欲望にもマーケターの思いにも、どちらにも還元しつくせない「何か」にあるという本書の立場を示している。第1章「ブランドが支える企業の成長」ではグリコの「ポッキー」、日清食品のブランド・マネジャー制を例に、商品には製品とブランドの2つの性格があることを明らかにしている。第2章「ブランドだけがブランドの現実を説明できる」ではブランドを4つの型に分類した上で「無印良品」を例にとり、ブランドの本質は、ブランドだけがそのブランドの現実を説明できる自己言及性のうちにあると述べている。第3章「ブランドの創造的適応」では「イッセイ・ミヤケ」や「ニューコーク騒動」を例にとり、ブランドの価値の存在を示した上で、ブランドの価値とは普遍的に統一的な価値としている。そしてブランド価値は露出できない性格のものであり、定義づけると、無限の循環となる自己言及のプロセスであると述べている。また、ブランドが環境の様々な変化に対してそのブランド価値にふさわしい環境を選び適応することを創造的適応と呼んでいる。これにより、長期にわたる存続が可能であるとしている。第4章「ブランドの価値論」では製品名が製品から自立し、一つの現実を生成するという、ブランドの誕生についてその契機を分析的に追っている。第5章「ブランドの命がけの跳躍」ではブランド・マネジメントの可能性を問い、ブランド製作者の抱える問題、ブランドという剰余価値生成のツールを手に入れたことでその経済が持たざるを得ない困難を明らかにしている。第6章「消費者とブランド価値」では消費者がブランドを選択する過程において、ブランドの価値がどのように具現化するのかを明らかにしている。  身のまわりに溢れているブランドというものについてその本質を知りたいと思い、この本を選んだ。自分にとって正直内容が難しく、理解するのに時間がかかった。しかしブランドの形成やマーケティングにおけるブランドの重要性を知ることができ、今後に活かせる一冊であったと思う。今後はマーケティングについて理解を深めていきたいと思った。

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書評 通貨の日本史

本書では、日本で使用されてきた通貨・貨幣の用途、種類、政策の変遷について、以下の4章から構成されている。 第1章「銭の登場」では通貨・貨幣の定義の話から始まり、古代〜中世の日本で通貨として使われたものの紹介そして外国銭の輸入について述べられている。 第2章「三貨制度形成」では、戦国〜江戸前期にかけて金貨・銀貨・銭の三貨を政府が法で定義したことや、支配者が頻繁に変わるこの時代だが通貨政策は部分的に引き継がれることが多く少しずつ改革を加えながらバラバラだった通貨の交換基準を統一していく過程が説明されている。 第3章「江戸の財政再建と通貨政策」では、江戸中期〜後期に起こった通貨のデフレとそれに悪戦苦闘する改革政治家らの政策が述べられている。 第4章「円の時代へ」では、幕末維新〜現代にまで使用されている「円」の登場や外国との通貨取引による金の流出とそれを食い止めようする政府のしたたかな通貨交渉、そして世界大戦中の通貨ついて述べられている。 筆者は、モノそのものに実用性がなく通貨以外に使えないという点で電子マネーや仮想通貨はかつての金・銀と似ていると記述している。また、通貨は最初から政府が独占して発行していたわけではなく、1899年に紙幣が日本銀行券に統一されるまでは民間の模造銭が大量に出回っていたり、外国の通貨を輸入したものを国産の通貨と併用していたりしていた。そのため電子マネーや仮想通貨は、技術面では新しくなったが民間が独自に通貨を開発することは歴史上しばしばあったので、決して通貨史上の革新というわけではないと指摘している。そして、将来また新たなスタイルの通貨が登場するかもしれないし、歴史を知ることは「現在の通貨が唯一正しい」という思い込みから私たちを解放してくれると締めくくっている。 私が本書を選んだのは、電子マネーなどの現代の通貨だけではなく古代から現代までの日本の通貨の歩みについて知りかったからだ。電子マネーや仮想通貨は革新的なものであると考えていたが、本書を読み、歴史の積み重ねの結果であることを知ることができた。また、歴史を通して政府の通貨政策は基本的には似通ったものであったことも興味深かった。本書は、電子マネーに対する考え方を改めることができ、卒業論文に向け準備をしていく中で非常に刺激を与えてくれた一冊であった。

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【書評】水の未来 -グローバルリスクと日本-

本書は、水についての問題、国際社会の対応、貧困問題と水との関係、バーチャルウォーターと食糧安全保障、気候変動と前向きな管理について、以下第1章〜終章(第5章)で構成されいる。 第1章では、はじめに「地球の水の何が問題か」という疑問を提起し、水問題がグローバルリスクであることを筆頭に、水不足による機会損失や、汚染水とその回復の困難さ、国際間の水をめぐる問題を回答としている。また、ストックではなく、フローとして水資源をとらえ、「水不足は偏在しており、適切なガバナンスが足りていないことが理由だ」としている。 第2章では、筆者は水リスク管理の手法として“ウォーターフットプリント”(活動に伴う水の使用量)を紹介しており、そのウォーターフットプリントは人々が生産活動を行う中で、「どうすれば環境影響を小さくできるか」を的確に定量化するための道具(指標)であると主張している。 第3章「仮想水貿易から見た食糧安全保障」では、バーチャルウォーターについての解説や、「水・エネルギー・食料」の連関について例を挙げて主張している。また、第2章で述べた、「仮想水の輸入が必ずしも環境に悪影響を与えるとは限らない」旨を再び強く主張し、水不足のギャップを埋めるためには国際協調が重要であると述べている。 第4章「気候変動と水」では、気候変動は水循環の変動そのものであるとし、水を通じて人間社会に悪影響をもたらすとしている。また、これからの時代は気候変動対策を行うのではなく、リスクを的確に管理し、緩和と適応策を推進する時代であると述べている。 終章「未来可能性の構築へ向けて」では、危機感を強調した悲観的な環境問題への取り組みよりも、リスクを適切に見定め、上手に管理するという前向きな取り組みが良いとしている。持続可能な開発ではなく、持続可能性の構築という方法にシフトする時代が来ると筆者は考えている。   ここ2、3ヶ月「平成30年7月豪雨」や数々の台風などによって水害が多く起こり、気候変動について深く考えさせられた。ゼミでは新聞から様々な経済に関する記事を取り上げていたが、最近の水害に関するニュースを見て、「水」に関する社会問題についてさらに深く知りたいと思い、この一冊を選んだ。水に関する経済問題や社会問題については予備知識がなく、内容を理解できるか不安だったが、水問題に関する基本的な用語解説や政治・経済を前提とした様々な視点から書かれた本書は、これからの水に関する社会問題を考察し、学んで行く上で役立つものとなった。筆者の悲観的でなく、且つ楽観的でもない水問題に対する主張は新鮮で興味深かった。これからのゼミでの研究に役立てていきたい。 沖大幹 著 2016年 出版 岩波書店  

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