作成者別アーカイブ: 廉 晶惠

卒論

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卒論 はじめに

現在、世界各国でキャッシュレス決済市場が急速に拡大している。しかし、日本ではカード、電子マネー、プリペイドカード、QRコード決済など様々なキャッシュレス決済が普及しているにも関わらず日本のキャッシュレス決済の利用率が18.4%と、韓国(89.1%)、中国(60.0%)、カナダ(55.4%)などの海外に比べ低い。日本では「盗難が少ない」「ATMが多い」「借金を嫌う国民性」などの理由がキャッシュレス化に対するハードルになっている。特に首都圏よりも地方都市でのキャッシュレス化は進んでおらず、地域格差が広がっている。2020年には東京でオリンピックが開催され、外国人観光客が多く日本に訪れることが予想される。地域活性化のためにも地方都市でもキャッシュレス化を進める必要があると私は考える。多くのキャッシュレス決済手段の中でも私は特にQRコード決済に注目したい。QRコード決済は「PayPay」が2018年12月に実施した「100億円あげちゃうキャンペーン」で、今まで知らなかった人にまでその存在を知れ渡らせることとなった。この決済手段は他の決済に比べ店舗側にとっては導入手数料が低く、利用者側にとっては利用額が銀行口座からそのまま引き落とされ後払いにならず借金の心配もなく、双方にとって利点がある。この点から、QRコード決済は地方都市でも受け入れられるのではないかと私は予想する。ここでは、どうすれば少しでもキャッシュレス社会に近付くことができるかを考えていきたい。

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卒論 取引の歴史

・物々交換から「お金」の出現 決済には3000年を超える歴史があると言われている。ここでは決済がどのような変化を遂げてきたのかを述べていきたい。そもそも人と人との取引は物々交換から始まった。しかし自分が欲しいものと相手が欲しいものが一致する確率は低く、利便性を考え物々交換の代わりに貨幣で取引をするようになった。貨幣の機能には(1)支払い、(2)価値の尺度、(3)蓄蔵、(4)交換手段があり、どれか一つに用いられれば貨幣とみなせる。貨幣の形は貝殻などを使用したトークンから、金銀などの金属に変わり、現在でも使用される硬貨、紙幣になった。 ・元祖キャッシュレス 小切手・クレジットカード しかし、金額が大きな取引など、重要な場面においては貨幣だけでやり取りをするのは様々な懸念、限界がある。そこでまずは契約書が生まれた。その後、小切手やトラベラーズチェックの登場があり、1950年代アメリカでは消費ブームが起こっていた。その頃は多くの信販会社が生まれ、消費者は月賦でものを買い、カードを持ち、毎月送られてくる何枚もの請求書が存在していた。そのような状況の中で、何に対してでもどこでも使える汎用クレジットカードが登場した。 ・取引の電子化 1996年にソニーによって開発された非接触ICカード技術「Felica」は、2001年にJR東日本のIC乗車券「Suica」へ採用されたのをはじめとして、各地の交通機関で乗車券として採用され、その結果、多くの人が非接触ICカードを携帯するようになった。また、2002年以降、大手コンビニエンスストア等で「Felica」をベースとした電子マネー「Edy」の決済システム導入が進み、非接触ICカードによる決済に対応した店舗の数が大幅に増加した。これらの要因により、2000年代後半以降、非接触ICカード型の電子マネーの利用が広がった。日本銀行の推計によれば、IC型電子マネーは決済件数、決済金額ともに成長を続け、2008年には決済件数で10億5,300万件、決済金額7,581億円だったのが、2014年には決済件数で40億4,000万件、決済金額で4兆140億円に達している。 ・QRコード決済の登場 また、近年はQRコード決済が世界中で普及してきている。QRコードの技術自体は、1994年にデンソーウェーブが開発したものだが、それが時を経て世界中の半数以上の人がスマホを持つようになり、多くの人がスマホでQRコード決済ができるようになった。特に中国では、アリペイやウィーチャットペイなどのQRコード決済が幅広く普及し、屋台で店側がQRコードを表示して、ユーザーはキャッシュレスで商品を購入できるレベルにまでなっている。 以上のように取引が時代とともに変化している。取引の変化の観点を整理すると、特に「より簡易に」、「より早く、速く」、「より多数から多数へ」の3つが急激に進み、世界中で取引の「最適化」が行われている。 https://note.mu/tak1/n/nb943f5d966c2 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc121150.html

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QRコード決済 利用者数推移と利用場所

モバイルSuicaなどを含む、スマートフォンで利用する既存の電子マネー利用者は、2017年度は893万人だったところが2018年度末には1157万人に増加し、2021年度末には1953万人まで伸びると予測されている。一方、比較的最近になって登場した、スマートフォンのQRコード決済を利用する決済サービスの利用者は、2017年度末は187万人だったところが、2018年度末 は512万人に急増し、2019年度末は960万人、2021年度末には1880万人と、電子マネーに迫る勢いで利用者が拡大すると予測されている。 スマホ決済利用者に、スマホ決済1回あたりに抵抗なく使える金額はいくらか聞いてみると、10,000円未満という回答が7割を超えた。最も多い回答は「1,000円~3,000円未満」で26.1%となり、「どんな金額でも抵抗はない」という回答は15.2%だった。 また、スマホ決済利用者に普段利用している場所について聞いたところ、「コンビニエンスストア」が76.9%でトップ、次いで「ドラッグストア」45.9%、「スーパー」28.6%となった。 続いて、スマホ決済の利用経験に関わらず、スマホ決済を利用したいと思う場所について聞いたところ、トップは「コンビニエンスストア」で37.4%、次いで「スーパー」が27.9%、「ドラッグストア」が23.8%となった。 https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1161033.html https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1821.html

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卒論研究 各決済手段の利用実態調査

これは、2019年7月に全国の15〜69歳の男女約3000人にインターネット調査を行ったものである。 ■各決済手段の利用実態 各決済手段の利用状況に関しては、普段よく利用するものとして、現金(96.4%)、クレジットカード(73.6%)、電子マネー(43.7%)、QRコード型スマホ決済(18.7%)、タッチ型スマホ決済(13.2%)という結果になった。また、各決済手段において最も利用するチャネルとしては現金はスーパーマーケット(68.8%)、クレジットカードはオンラインショップ(76.1%)であったのに対し、電子マネー/スマホ決済はコンビニエンスストアが6割越えと最も多い。支払金額に関しては現金は1000円〜3000円の買い物、クレジットカードは3000円以上の高額な買い物、電子マネー/スマホ決済は1000円未満の少額決済に最もよく利用される。 ■各決済手段の利用期間 クレジットカード、電子マネーでは5年以上使用しているという回答が半数以上だったのに対し、QRコード決済の項目では使用期間が半年未満と答えた人が6割にも上った。 このことから、QRコード決済はまだ利用期間としては短いが、多くの人がこの半年間で使い始めていることがわかる。 ■各決済手段の利用理由と非利用理由 決済手段の利用理由として一位に上がったのは、現金が「使い慣れている」で、クレジットカードとQRコード型スマホ決済は「ポイントが貯まるから、還元されているから」であった。また、非利用理由に関しては、クレジットカードは「支払った感覚がなく使いすぎが不安だから」、電子マネーやタッチ型スマホ決済は「必要だと感じていないから」が理由の1位だったのに対し、QRコード型スマホ決済は「セキュリティが不安だから」という理由が一位になった。このことからQRコード決済の強みは「ポイント還元」、弱みは「セキュリティ」であることがうかがえる。 ■今後の利用意向 決済手段の今後の利用意向については現金とクレジットカードが7割越えであるのに対してQRコード型スマホ決済やタッチ型スマホ決済の利用意向は3割弱であるが、年齢別で見ると10代-20代の若年層の利用意向が高く、年齢が上がるにつれて下がるということがわかる。 https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/retail/pdf/Retail_Innovations_Vol5_rep.pdf

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事例研究 ビックカメラ売上増

ビックカメラは今年の4月、2019年8月期第2四半期決算説明会開き、連結決算の売上高が4418億9700万円と前年同期より6.5%増加したことを発表した。 ビックカメラの宮嶋社長は「PayPayをはじめキャッシュレス決済サービスで各社が行った消費を促すキャンペーンが売上を牽引した」と述べている。 ビックカメラはPayPay効果により、2018年12月に例年の20%以上の売上をあげることができた。月次売上報告での品目別売上高では、「音響映像商品」、「家庭電化商品」、「情報通信機器商品」、「その他の商品」の4項目の商品全てが前年度より10%上がっていることが示されている。 ただ、同じくPayPayを導入したヨドバシカメラとのポイント還元競争により、売上に比べ利益の伸びは限られた。しかし、キャンペーン期間中初めてビックカメラで買い物をした顧客は平時の2倍になっている。これらのことから新規顧客の再来店やネット通販の拡大が期待できる。 ・ビックカメラ売上増加 https://www.bcnretail.com/market/detail/20190419_115346.html https://messe.nikkei.co.jp/rt/i/news/139345.html ・ビックカメラ月次売上 https://www.biccamera.co.jp/ir/monthly/201908.html

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キャッシュレスFUKUOKA(卒論事例研究)

福岡県福岡市は、「キャッシュレスFUKUOKA」構想を掲げ、複数の決済サービス事業者と組む実証実験を2018年6月から2019年3月まで実施した。市が後押しする形で公共施設や商店街、屋台など約300店舗以上でQR決済を一斉導入した。QR決済を導入するに当たって、各施設で割引やキャッシュバックキャンペーンを実施した。 福岡市と手を組んだ決済サービス事業者としては、LINE株式会社をはじめ、paypay株式会社、株式会社福岡銀行、株式会社マネーフォワードなどがあげられる。 キャンペーン例: ・LINE →屋台での毎日半額キャンペーン ・paypay→paypay支払いで全品半額 ・YOKA!Pay→薬局や学園祭、マラソン大会でQR決済を導入、割引キャンペーンを実施 ・マネーフォワード→カフェにQR決済やクレジットカードを導入 実証実験結果: ・屋台において、現金のみの決済のときは40〜50代の顧客が中心で顧客の7割が観光客だった客層が、QR導入後は決済者の内20〜30代の顧客が72%、福岡県内の顧客が48%になり、新規顧客の獲得に繋がった。(LINE Pay) ・一度利用したユーザーはキャンペーン後も恒常的に利用する。キャンペーンを実施することにより消費購買活動の活性化につながった。(paypay) ・実証実験で福岡市全体でのキャッシュレス化機能が生まれ先進的な都市のイメージがさらに進み、そのことにより加盟店、消費者の前向きな協力体制を得られた。加盟店、消費者共に実際に使ってみたら想像していたよりも操作が簡単で便利だと実感してもらえた。また、割引分が牽引して決済平均単価が上がった。(YOKA!Pay) ・導入から3ヶ月で現金購入者が1.8倍であるのに対し、キャッシュレス購入者は6.2倍増加した。(マネーフォワード) 今後の展望・課題: ・国内顧客だけではなく、Wechat Pay、Alipay連携による海外顧客の拡大 ・中小企業への「キャッシュレス・消費者還元事業」の周知強化 ・導入後のQR決済を活用した集客ノウハウの提供 ・割引キャンペーンが終了した後の顧客管理、リピート促進 ・決済データ活用による効果的なマーケティング 実証実験により、福岡においてゆるやかにではあるがキャッシュレス意識が浸透し、新たな客層の獲得や売上増加につながった。キャッシュレス普及のカギとして、新しい決済サービスを使い始める「きっかけ」が必要であり、お得なキャンペーンを実施し人々にキャッシュレスの利便性を実感してもらうことが必須だ。また、利便性向上のためにはQR決済を使える範囲の広さと、施設ごとに最適な決済方法を選べることが重要である。 https://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/kikaku/mirai/fullsupport_3.html

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卒業論文 アウトライン

卒論アウトライン

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書評『キャッシュレスで得する!お金の新常識』

本書は、日本と世界で起こっているキャッシュレス化の流れをわかりやすく解説し、キャッシュレス化が進むことでどんなメリットがあるのかということについて述べられている。第1章から第7章までで構成されている。 第1章「まだ財布なんて持ち歩いているの?!」では、神社や競馬場など、意外な場所でもキャッシュレス決済が導入されていることや、今注目されているQRコード決済についての仕組みが説明されている。 第2章「キャッシュレス後進国・日本にも大きな変化が」では、2020年のオリンピックに向けて政府主導でキャッシュレス化が推し進められている一方で、借金を嫌う日本人の国民性について述べられている。また、西と東、都会と地方でキャッシュレスについての考え方にかなり違いが出ていることも述べられている。 第3章「ここまで進んでいる!世界のキャッシュレス最前線」では、スマホ決済が進んでいる中国や法定デジタル通貨を発行しているスウェーデンなど、キャッシュレス化が進んでいる国の事例が紹介されている。 第4章「キャッシュレスの先導役を果たしたクレジットカード」では、VISAやマスターカードなどのクレジットカードの巨大国際ブランドの誕生や、日本とアメリカのクレジットカードの違いについて述べられている。 第5章「キャッシュレス時代の覇を競うポイントサービス大戦争」では、あまりキャッシュレス化が進んでいない日本で、消費者に現金よりキャッシュレス決済を選んでもらうためにはポイントサービスが必要不可欠であり、各業者がポイント還元率の高さで競いあっているということが述べられている。 第6章「新たな主役、電子マネーとスマホ決済を賢く使いこなす」では、今まで主流だったクレジットカード以外にも電子マネーやスマホ決済が登場している中で、自分に合った「クレカ+電子マネー+ポイントカード」を選び使いこなすことで相乗効果が得られるということを筆者は主張している。 第7章「フィンテックが切り開くキャッシュレスの新平地」では、スマホ決済サービス、仮想通貨、家計簿アプリ、融資のフィンテックが生み出す4つの新サービスが紹介されている。 本書を通じて、日本のキャッシュレス化がどのように始まり、進化していったのかをよく理解することができた。また、借金を嫌う日本人にキャッシュレス決済に馴染んでもらうためにはポイントサービスに重きをおき、宣伝していく必要があることがわかった。 特にクレジットカードや電子マネーなど、様々な決済手段を使いこなすことでポイントをお得に得られるという発想は自分にはなかったので、とても参考になる一冊であった。 岩田昭男 著 青春出版社 発行 2018年

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書評『QR決済 キャッシュレスの本命はこれだ』

近頃様々な企業がQR決済サービスに参入を試みている。本書では、その中でも主力サービスを比較し、日本のQR決済サービスがどのように発展するのかということが述べられている。 第1章「財布よさらば 脱現金列島」では、QR決済は企業にとっては手数料の削減と顧客情報の獲得という利点があるが、消費者にとってのメリットは世間にまだあまり認知されていないことを指摘し、ポイントやキャッシュバックサービスを展開し「現金や他の決済サービスよりお得」ということを消費者にもっと認知してもらえればQR決済が広がることに繋がると筆者は述べている。また、筆者はLINE Payの個人間送金のサービスにも注目しており、頻繁に使われるようになれば一定の残高が常にLINE Payに残っていることになるのでリアルの小売店で利用してもらえる可能性も高くなると強調している。 第2章「中国が最先端、脱シリコンバレー時代の到来」では、国中でQR決済が進んでいる中国の事例を紹介している。無人コンビニや飲食店、シェアリングサービスなどでもQR決済は活用されており、人件費の削減や売上を伸ばすことに成功していることが紹介されている。 第3章「識者が語るキャッシュレスの未来像」では、日本のキャッシュレス化の課題点や、日本にQR決済を広めるためには何かしらのイノベーションが必要であることが述べられている。 第4章「QRコードをもっと安全に、開発最前線」では、QRコードの偽装による不正を防ぐための新技術が登場していることが紹介されている。 QR決済に焦点を当てて学びたいと思い本書を選んだが、日本のサービスだけではなく中国のサービスについても詳しく学べた。本書を通して、現金派が多数を占める日本でQR決済を浸透させていくためには、日本なりのイノベーションを起こす必要があることがわかった。また、様々なQR決済サービスが登場しているのは良い面もあるが、消費者は混乱しやすく、企業は多くのQR決済サービスに対応しないといけないという課題に目を向けられた。 吉田琢也 著 日経BP社 発行 2018年

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