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ダイキン井上会長、多様性の維持には「ほったらかし」
ダイキン工業が2022年3月期に4期ぶりに最高益を更新した。海外展開を推し進め170以上の国や地域で事業展開している。ダイキンは『人を基軸におく経営』を経営理念に掲げ、離職率が低。大企業製造業の平均より大幅に低い3%ほどだ。また大企業に珍しく派閥がない。グローバルグループ代表である井上礼之会長はこの二つの特徴は関係していると語る。「前社長の時から多様な価値観を是とし、組織の中でバラバラの個性の人が定着してくれている。多様性の維持にはほったらかしにするのが一番良い。忍耐力、待つということが重要かもしれない」。 ダイキン井上会長「桁違いの発展期」 「人基軸」を継承 2022/10/19 02:00 日経速報ニュースアーカイブ 4044文字
グローバル・ダイバーシティが求められる日本企業
高度経済成長期、日本企業は終身雇用と右肩上がりの賃金で社員の忠誠心を高めた。しかし長期にわたって培われた日本独自の閉鎖的な労働市場は、世界の就労スタイルになじまず足かせになっている。同質な集団より、多様な人材の考え方や意見を組織運営に取り込んだ方がイノベーションも起こりやすい。このグローバル・ダイバーシティの観点から外国人材の積極活用に取り組む企業も出てきている。 ダイキン工業の井上礼之会長は「欧米企業のように好条件で優秀人材を採用できなくとも、当社には環境に優しい技術があり、社会貢献も大切にしている。そんな企業理念に賛同する外国人材もいる」と述べている。 気がつけば後進国(5)雇用慣行に相違、国際経営で出遅れ――年功の弊害、外国人材採用で劣勢(平成の30年陶酔のさきに) 2018/11/10 日本経済新聞 朝刊 8ページ 4130文字