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カテゴリー別アーカイブ: 新聞要約
日本の地熱資源
日本には世界3位、原発20基分(2300万キロワット)に相当する豊富な地熱資源が眠っており、天候に左右されない安定電源として注目されている。政府は2030年度までに地熱発電の導入量を現在の約2.5倍(148万キロワット)に増やす目標を掲げる。しかし、開発には3万キロワット級で約250億円の巨額の費用がかかる上、1本1億円以上する井戸の採掘成功率は約3割にとどまる。さらに、有望地の多くが国立公園内にあり、温泉事業者等との地元の合意形成や環境調査に10年以上の歳月を要することから、目標達成に向けた開発期間の短縮や費用対効果の改善が急務となっている。 2026/6/30 日本産業新聞
電気不要の海水CO2回収技術を開発
神戸学院大学の研究チームは、電気を使わずに海水から直接二酸化炭素を回収する新技術を開発した。大気より二酸化炭素を多く含む海洋からの回収は世界で開発が加速しているが、従来の方式は海水の酸性化や水素イオン指数の調整に多大な電力を消費する点が課題だった。新技術は、海水に溶けない高耐水性ポリマーを用いることで、海流を利用した電気不要の回収を可能にし、大幅なコスト低減や既存の海水インフラの活用が見込める。初期投資の高さや回収効率の低さといった課題はあるが、政府の重点支援を背景に、2030年代前半の実用化を目指す。 2026/6/30 日本経済新聞
牛乳生産のメタン削減
畜産業では、牛のげっぷ由来メタンを減らす飼料の導入や、温室効果ガス削減量を表示する新制度の試験運用が始まり、「エコ畜産」が広がっている。自治体や企業はメタン削減飼料を活用した牛乳・牛肉を商品化し、温暖化対策を推進している。畜産業は農業分野の温室効果ガス排出の約3割を占めるため、国は排出削減目標を掲げ、国産飼料の活用促進も期待する一方、コスト増や消費者理解の拡大が課題となっている。 2026/06/29 日本経済新聞
韓国軍、ドローン操縦訓練開始
韓国国防省は26日、韓国軍のドローン政策を発表した。軍の全兵士に戦略や操縦能力を身につけさせ、ドローン戦を想定した訓練を施す。現在ウクライナや中東の戦場で、ドローンは戦況を左右する重要兵器として台頭している。韓国軍はウクライナの戦場で実戦経験を積む北朝鮮軍を脅威にとらえ、対北朝鮮を想定したレーザーやマイクロ出力波といった技術開発も進めている。軍で使うドローンはすべて国産で賄う予定であり、小型かつ低コストの自爆ドローンなどの確保を急いでいる。 2026/6/27日本経済新聞朝刊
電動キックボード貸出実証
モビリティー関連スタートアップのBRJは26日、静岡県掛川市で電動キックボードなどの実証実験を18日から始めたと発表した。これを機に住民や観光客の移動手段確保や利便性向上につなげる。当社は電動キックボードと電動アシスト自転車、着座タイプの山林電動モビリティーの三種類を提供する。利用料金は10分あたりで200円であり、免許不要で、16歳以上であれば午前5時~午後9時まで利用できる。利用状況を見て2027年度から正式にサービスを始めるか検討する見通しだ。 2026/6/27日本経済新聞
米最高裁 トランスジェンダー選手の女子スポーツ参加禁止を容認
米連邦最高裁は、出生時の性別が男性のトランスジェンダー選手の女子スポーツ参加を禁じる州法を合憲と判断した。生物学上の女性に参加を限定することは憲法や教育法に反しないとし、安全で公平な競技環境の確保という州の目的を認めた。判決は各州の同様の規制にも影響を与える可能性があり、トランプ政権の方針を後押しする内容となった。 2026/07/01 日本経済新聞
輪読テキスト
市島哲也. (2007). これからの情報システム部門の役割と人材育成―A 社 人材モデル “IT コンサルタント” 育成方策の検討を通して. Unisys 技報= Unisys technology review, 26(3), 282-304.
近鉄 脱線事故
京都市の近鉄京都駅の構内で29日午前5時15分ごろ、京都発橿原神宮前行きの京都線普通電車が脱線する事故があった。30人の乗客と運転士ら乗員3人にけがはなかった。国の運輸安全委員会は鉄道事故調査官を現場へ派遣し、事故原因の調査を始めた。 脱線した現場は京都駅のホームから西に約120メートルで、上り線側と下り線側を行き来できる「渡り線」が交差している。カーブ上に電車を分岐させる「ポイント」が計6個集中する複雑な場所という。事故当時、電車は上り線側から下り線側に移ろうとしたところ、2両目と3両目の台車が脱線したという。 2026/06/30 朝日新聞 朝刊
磁気券消滅の兆し
JR東日本は、2027年春に導入するQRコードを使った乗車券のイメージを公開した。近距離用の磁気切符と置き換えることで、自動改札機の維持コストを引き下げ、使用済み券をリサイクルしやすくするのが狙いだ。QR乗車券は投入口近くのリーダーにかざす方式となる。一方で新幹線など中長距離用の切符は引き続き磁気式を使うという。 磁気切符は改札機に切符が詰まるトラブルが絶えないほか、リサイクルには使用済み切符から磁気層の分離が必要なことが課題となっている。JR東や京急電鉄、東武鉄道など関東の鉄道8社は26年度末以降、入出場の情報を共用サーバーで管理し、磁気切符をQR乗車券に順次切り替えていく方針だ。 2026/06/30 朝日新聞 朝刊
韓国財閥の勃興について
韓国における財閥(チェボル)の勃興は第二次世界大戦後の最貧国から経済大国へと急成長を遂げた「漢江の奇跡」と繋がっている。その形成と発展の最盛期は1960年代に発足した朴正煕(パク・チョンヒ)政権の経済開発政策に端を発する。当時、資本も技術も乏しかった韓国が迅速な工業化を達成するため、政府主導の強力な国家資本主義体制、いわゆる「開発独裁」が敷かれた。これが財閥誕生の決定的な契機となった。 朴政権は、限られた国内資金や外国からの借款などの資源を、効率性の高い特定の民間企業へ集中的に配分する戦略をとった。輸出目標を達成した企業には、低金利融資や税制優遇などの特権が与えられた。この過程で、サムスンや現代といった企業が国策を体現する存在として急速に規模を拡大した。政府と企業が緊密に連携し、一丸となって海外市場の開拓に挑む体制が構築されたのである。 1970年代に入ると、政府は繊維などの軽工業中心から、造船、鉄鋼、自動車、電子といった重化学工業化への転換を推し進めた。この大規模かつリスクの高い投資を担ったのも財閥であった。財閥は一族経営による迅速な意思決定を武器に、政府の要請に応じる形で次々と新規事業へ進出し、多角的なビジネスモデルを確立した。国家の産業政策と企業の経営戦略が同調したことで、短期間での資本蓄積と技術向上が可能となり、現在のグローバル企業の礎が築かれた。 一方で、この財閥主導の成長は、国家経済が一部の巨大企業に過度に依存するという歪んだ構造を生む原因にもなった。財閥の勃興は驚異的な発展をもたらした光の側面を持つと同時に、政経癒着や中小企業の育成遅滞という影の側面も内包している。韓国財閥の歴史は国家権力と民間資本がシナジーを発揮した事例であり、その功罪は現代の韓国社会における格差や構造改革の議論にも色濃く影響を与え続けている。