岸田文雄首相は日銀の黒田東彦総裁について、2023年4月までの総裁任期を前倒しして後退させること事は考えてないと英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで説明した。またマイナス金利政策を終わらすために圧力をかけることはないと強調し、後任に関しては、23年4月の経済状態を鑑みたうえで「適切な人材を考えていきたい」と述べた。
(2022年10月12日 日本経済新聞 朝刊4ページ)
岸田文雄首相は日銀の黒田東彦総裁について、2023年4月までの総裁任期を前倒しして後退させること事は考えてないと英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで説明した。またマイナス金利政策を終わらすために圧力をかけることはないと強調し、後任に関しては、23年4月の経済状態を鑑みたうえで「適切な人材を考えていきたい」と述べた。
(2022年10月12日 日本経済新聞 朝刊4ページ)
日銀は3日、中央銀行の資金供給量を示す9月末のマネタリーベースが前年同月比6.8%減少の618兆600億円だったと発表した。マネタリーベースとは市中に出回る現金と、金融機関が日銀に預ける当座預金の合計を示す。日銀は13年4月から異次元緩和によるマネタリーベースの増加を目標としてきた。結果経済に出回るお金の総量を示すマネーストックは8月に過去最高となったが、マネタリーベースが4倍近く増えたのに比べると伸びは限られる。日銀は「マネタリーベースの減少は一時的なもの」とし、黒田総裁は資金供給量拡大の方針を当面続けるとしている。
(2022年10月4日 日本経済新聞 朝刊9ページ)
景気の減速懸念が強まるなか、システム大手オービックの業績が好調だ。原動力は過去10年で2倍となった労働生産性だ。「人財の成長が会社の成長につながる」というのが経営理念だ。情報システム業界は他の産業に比べて労働集約的な面があり、社員のモチベーションが業績に直結する。毎年秋に社員と家族が参加する運動会を開催。クリスマスには約2000人の全社員にホールケーキを贈り、毎年の経営方針発表会には全社員が参加し、社員同士の連携を密にする。
オービックは営業から開発、保守サポートまでの業務をできるだけ自社で賄う「自前主義」を掲げる。橘社長は「すべての工程をワンストップで自社内で完結するため、社員一人ひとりの裁量や責任が大きく、業務の効率化へのモチベーションにもつながっている」と話す。
オービック、あえて「家族主義」 労働生産性10年で2倍-岡本孔佑
2022/10/14 04:00 日経速報ニュース 1941文字
広島県三原市の八天堂が販売する「くりーむパン」は、年間20億円以上を売り上げる大ヒット商品となり、東京や名古屋、海外ではカナダなどに28店舗を展開している。急激な多店舗展開や、競合となる新規パン店やコンビニエンスストアの増加など、2度の経営難を乗り越えた森光孝雅社長が重視するのは「人づくりの会社」への進化だ。
森光社長は「人材育成に力を入れず、社員のことを考えていなかったことが失敗の原因だ」と反省の弁を述べる。この経験から八天堂は経営理念に「人づくり」を掲げ、人材育成や福利厚生、健康経営に力を入れるようになった。近郊の病院と提携したメンタルカウンセリングの導入や昼食サポートなどに取り組んでいる。
くりーむパンの八天堂、甘くなかったヒットへの道-中国地方キラリ企業
2022/10/19 04:00 日経速報ニュース 1199文字
世界的な脱炭素の潮流を受け、電子部品各社が環境に配慮した取り組みを進めている。TDKは積層セラミックコンデンサーの製造工程で使うポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを再利用するシステムを実用化した。再生PETフィルムを使うことで、発生する二酸化炭素(CO2)は従来に比べて10%ほど削減できるという。村田製作所は中国の主力工場を2025年度までに脱炭素化する。サプライチェーン全体で環境対応が注目されるなか、企業の社会的責任を果たす。
2022/10/18 日経産業新聞 7ページ
トヨタ自動車が供給網の脱炭素化への取り組みを急いでいる。CO2排出量の計算ができる簡易プログラムを埋め込んだエクセルのファイルを部品メーカーに提供し始めた。実際に測定することなしに工程で排出するCO2の概算量を自動で算出できる。CO2を減らすため、グループ全体の知恵を共有する取り組みもはじめた。削減につながる改善事例のデータを共有し検索できるアプリを開発し、スマートフォンからも事例が確認できるようにし、若手も含めた現場での改善活動を進めやすくしている。
2022/10/18 日経速報ニュース
ウォルト・ディズニーは、同社が手掛ける動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の進出国の拡大と深堀に力を入れている。同サービスを開始した2019年から3年弱で106カ国・地域へ展開するものの、17年までに190カ国・地域に進出したネットフリックスと比べ作品数は少ない。国際部門のレベッカ・キャンベル会長は「同じ予算があるならば、脚本の数を追うのではなく、視聴者に響くコンテンツに使う」と話し、「ローカル作品」と呼ぶオリジナル作品の充実化や、ディズニーやマーベル、スター・ウォーズといった同社を代表するブランドを通じた「量より質」の戦略を掲げる。
ディズニー配信、幹部「量より質」北米以外で210作品制作 進出地域をコラボで魅了
2022/09/15 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1495文字
音楽配信大手スポティファイ・テクノロジーの4~6月期末の有料会員は1億8800万人で、前年同期比で14%増えた。7~9月期は有料会員が更に600万人増え、無料会員も含めた総利用者数は4億5000万人に達する見込みだ。だが音楽需要が増えても、利益につながるとは限らない。21年の売上高は97億ユーロだったが、70億ドルの楽曲使用料を支払った。そのため、昨年の損益は3400万ユーロの純損失だった。音楽業界は3大レコード会社が牛耳っているため、スポティファイには変動費を圧縮する力がほとんどなく、こうした状況を変えるためには、忠実な会員にもっと支払いをしてもらう必要がある。
[FT・Lex]スポティファイ、人気が利益につながらず
2022/07/29 10:39 日経速報ニュースアーカイブ 1314文字