トランプ、法案に署名

香港のデモを支援する米国の「香港人権・民主主義法」が成立した。トランプ米大統領は声明で「法案の一部は、外交政策における大統領の権限行使を妨げている」と不満をにじませ、中国の反発によって自らが最も重視する中国との貿易交渉に影響が出かねない署名に迷いをみせていたが、米議会で強まる対中強硬路線に抗えなかった。トランプ氏は先週、法案に拒否権を発動するか問われ「香港の味方をしなければならないが、私は習近平国家主席の味方でもある」と悩ましい胸中を明かしていた。しかし仮に拒否権を発動しても、法案は上下院で三分の二以上の支持を集めて再可決され、成立するのは確実だった。さらに自身の弾劾問題がヤマ場を迎える中で、拒否権を発動して身内の共和党を敵に回すのは避けたい。トランプ氏には事実上、署名以外の選択肢はなかった。残されたのは攻撃的な言動を封印し、暗に「仕方なく署名した」いうメッセージを習氏に送るくらいだった。中国は報復を明言するなど反発しており、米中貿易交渉は新たな不安要素を抱えることになった。(東京新聞11月29日)
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