中国、自動車の供給過多が問題に

中国の自動車産業が生産能力の過剰に陥っている。中国自動車工業協会によると、自動車生産台数は前年同期比10・4%減だった。生産、販売ともに十六カ月連続のマイナス。中国国営通信の新華社は、このままでは二〇一九年の生産販売と生産能力の差は最大で千万台前後と指摘する。中国の車市場は一六年まで大きく伸び、地方政府も減税などで便宜を図り、後押しした。しかし一七年に伸びが鈍化。一八年は前年比マイナスとなったが、メーカーの拡大路線は続き「中低品質車に生産能力が集中し、高品質車で不足する」状態に。国を挙げて支援してきた電気自動車など「新エネルギー車」も補助金が削減され減速している。現地生産する海外メーカーでは、フランスや韓国系が苦戦する一方、日本勢はトヨタ自動車やホンダが単月の販売台数で過去最高を更新するなど好調。ただ日産自動車とマツダはドイツ勢などとの競争で苦戦が目立つ。米中貿易摩擦の影響で市場が冷え込み、規模を急拡大させてきた各メーカーの業績が失速したことで販売競争は激しさを増し、好調な日系メーカーにも圧力がかかっている。工場を誘致した地方政府の債務増加を招きかねない。(東京新聞11月27日)
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