米事務機器大手ゼロックスが米パソコン・プリンター大手HPに買収を提案した。HPが6日の声明で、5日に提案を受けたと明らかにした。買収額は3兆円規模になるとみられる。5日の株価終値に基づくHPの時価総額は約270億ドル(約2兆9000億円)で、ゼロックスの時価総額約80億ドルを大きく上回る。売上高においても98億ドルと低迷しているゼロックスに対し、ノートパソコンなどの販売が好調なHPの売上高は585億ドルとゼロックスの約6倍の規模。米紙は、ゼロックスは現金と株式交換の組み合わせによりHPの時価総額を上回る金額での買収を検討していると報じた。富士ゼロックス株の売却によって得る約23億ドルに加え、金融機関からも借り入れの承認を取り付けたという。
(日本経済新聞 2019/11/7 )