ビッグデータ活用へ「匿名加工」

これまでデータを集めた企業が自社のために活用することはあっても、個人情報保護の観点から他社に提供すること難しかった。こうした背景を踏まえて「匿名加工情報」制度が新たに作られた。匿名加工には多くの方法があるが、代表的なのは「削除」と「一般化」だ。削除は文字通り情報を取り除くこと。一般化は情報の内容を詳しいものから大雑把なものへ丸める手法だ。例えば「きゅうり」を「野菜」に、町名、番地、建物名を省いて「東京都渋谷区」など自治体単位に表記する。利用者の目的に合うように匿名加工するのは「職人技に近い世界だ。有用性を保ちながら個人特定を回避できる万能技術は存在しない」とNTT主席研究員の高橋克巳さんは指摘する。

2017/07/14 日本経済新聞 朝刊

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