「社会の公正さ」と「利己主義」を憲法から考える

DSC_0099 DSC_0100自民党改正草案13条は現行憲法の「個人」から「個」を削られ「全ての国民は、人として尊重される」となった。2004年に自民党の憲法改正プロジェクトチームが出した「論点整理」では、「近代憲法が立脚する『個人主義』が『利己主義』に変質させられた結果、家族や共同体の破壊につながった」と分析する。しかし、個人主義と利己主義な社会と憲法の関係を考える憲法学者の笹沼弘志教授によると「自民党草案の前文は『活力ある経済活動を通じて国を成長させる』と国民の、国への貢献を強調している。国の成長が何よりも優先する、役に立たない人間の面倒を国が見る必要はない、そうした『常識』が『個人』の尊厳を傷つけ、社会の公正さを損なわせている。」と述べている。

朝日新聞 2016.4.27 朝刊 13版 (総合4)

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