曲がる太陽電池、普及に向けて政府が協議会を設置

曲がるほど薄いペロブスカイト型太陽電池の普及に向け、積水化学工業など国内メーカーや経済産業省、東京都といった約150団体が近く協議会を立ち上げる。ペロブスカイト型は次世代の太陽電池で、日本発の技術となる。薄い特性を生かし、都市部のビルの壁や窓といった発電場所を新たに開拓できる。国内ではまだ商品化されていない。既存の太陽光パネルを置く方式は国土の狭い日本で設置できる余地は少なく、各地で林地開発のトラブルが相次ぐ。官民協議会を立ち上げる背景には、技術を巡って中国勢との競争が激しさを増していることがある。従来型の太陽光発電技術は2000年代前半まで日本勢が世界シェアの過半を占めていたものの、最終的に中国との価格競争に敗れた苦い経験がある。関係する企業や団体間で連携を深め、コスト低減を通じて競争力の強化を狙うとしている。

日経経済新聞 朝刊 1ページ 2024年 5月21日

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