オムロンが、不透明さが一段と増す時代に、あえて10年先を見据えた長期ビジョンを重視している。『選択と分散』を掲げ、サプライチェーン(供給網)では、予期せぬ事態に直面しても製品を安定供給する体制づくりを進める。山田義仁社長は、「いま課題を解決していたことが10年後に花が咲くことを意識し、先送りしないようにする」と述べている。
オムロンの企業理念は「社会に対して役に立つ会社になろう」という軸だけ決まっていて、自分たちのやる内容を規定していない。事業がどんどん分散していく遠心力が働く一方、適切に事業をコントロールするため、投下資本利益率(ROIC)を軸にした取捨選択のプロセスを入れている。
オムロン、難局こそ10年の計 山田社長インタビュー
2022/07/14 02:00 日経速報ニュースアーカイブ 4514文字