リニア実現に向けて今度こそ合意を

環境への悪影響が懸念されるとして静岡県が「待った」をかけているリニア中央新幹線の工事について、事業主体のJR東海が水資源を保全するための新たな提案を示した。静岡県が問題視するのは、南アルプスを貫く全長25キロメートルの巨大トンネルの影響だ。同地を水源とする大井川の流量が減る恐れがあるとして、川勝平太知事がトンネル工事の着工を認めず、当初予定された2027年の東京―名古屋開通は厳しい情勢になっている。1年弱に及ぶ工事期間中に静岡県外に流出する水をどう戻すのか。JR東海は、東京電力系の水力発電会社が大井川から取水している水の量を一定期間、減らすなど2つ方法で水を補填する案を新たに提示した。案の具体化を急ぎ、県を交えた合意につなげるべきだ。

リニア実現へ今度こそ合意を

2022/06/12 日本経済新聞 朝刊 2ページ

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