オンキョー、破産申請。一時代を築いた名門企業の歴史に終止符。

オンキヨーホームエンターテイメント(大阪府東大阪市)が大阪地裁に自己破産を申請した。高級オーディオメーカーとして一時代を築いた名門企業の歴史に幕が下りる。資金調達面では、2019年5月に家庭向けAV(音響・映像)事業を米音響機器大手に約80億円で売却すると発表したが、交渉が頓挫。英領ケイマン諸島の投資ファンド「エボファンド」に8回にわたり新株を発行し46億円を調達する計画も、新株発行は4回で打ち切りになった。
21年1月、上場廃止基準の2期連続の債務超過を避けるためエボファンドへの新株予約権の割り当てを決めたが、権利行使は一部にとどまった。帝国データバンク大阪支社の昌木裕司情報部長は「ファンドなどに足元を見られた」とみる。資金難に加えて、ここ1~2年は新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要で、海外中心に家庭向けAV機器の需要は回復局面だったが、半導体も足りていなかった。

オンキヨー、続いた誤算、破産申請、資金調達や半導体不足

2022/05/15 日本経済新聞 朝刊 7ページ
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