「北海道現象」再来か

小売りは市場縮小と再編の時代に直面している。その中で存在感を増しているのが北海道発のチェーン企業だ。1990年代後半、不況に強いコスト競争力を武器とした市場の席巻は「北海道現象」と呼ばれたがコロナ禍で再来しつつあるようだ。

なぜ再び北海道現象なのか。一つは業種に偏りはあるが、節約志向が強まっていることだ。西友や良品計画が値下げを発表するなど価格競争は今後激化する。

もう一つがM&Aだ。各社は道内を押さえた後、大企業が少ない東北のチェーンをM&Aで数多く傘下に置き全国への足がかりをつかんだ。

似鳥会長は「小売業界では寡占化が進む」との見方を示す。
再編が進み、イオンとセブン&アイHDと道内企業が改めてせめぎ合う構図は全国に広がりそうだ。

(日本経済新聞 朝刊 2020年10月11日)

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