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月別アーカイブ: 2018年5月
実店舗運営に進出するアリババ
中国のインターネット通販最大手のアリババグループが実店舗などの「リアル」の運営に力を入れている。この裏にはネット通販市場の成熟への危機感があり、好業績なうちにネットとリアルの店舗を融合させた「新小売り」の事業モデルを築く構えだ。アマゾンなどの同業者もネットとリアルの融合を目指すが、アリババが現時点で特に優れた新小売り像を示せているわけではなく、業績が好調なうちに先行投資の答えを出さねばならない。 2018年5月8日(火) 日本経済新聞 朝刊 11面
リカレント教育を促進する文科省
社会人の学び直しを促そうと、文部科学省は2019年度から専門学校と企業が連携して行う短期課程を認定する制度を導入する。認定を受けた課程を受けると給付金の支給を受けることができ、短期の課程が給付金の対象として認められれば受講者が増えることも想定される。文科省は大学でも社会人向けの履修証明制度の最低時間を120時間から60時間に減らす方針を決めるなどリカレント教育を促進していて、2022年度には大学や専門学校で学ぶ社会人を現状の2倍の100万人に増やす計画だ。 2018年5月8日(火) 日本経済新聞 朝刊 38面
ゼロックス 和解失効
米事務機器大手のゼロックスは3日、大株主のカール・アイカーン氏らとの和解が失効したと発表した。和解案では富士フィルムの買収案に賛同するCEOら現取締役7人が退任する一方、買収に反対するアイカーン氏らが推す6人が新たに就任する計画だったが、この案に富士フィルムは2日、異議を申し立てたため、ニューヨーク州上級裁判所の承認が得られなかった。買収をめぐる対立は激化する見通しだ。 (日本経済新聞 2018年5月5日 一面)
キャッシュレス決済の拡大化
キャッシュレス決済の陣営作りが日本で動き出している。三井住友FGはクレジットカードやスマートフォンによる支払など、複数の決済手段に1つの端末で対応するシステムを2019年実用化をめざし開発する。消費者のビックデータが集まるキャッシュレス決済では、金融機関以外によるビジネスも増えてきた。日本人は現金志向が強いとされ、キャッシュレス決済の比率は全体の約2割と低いが、便利なサービスが増えることで高まる可能性はある。キャッシュレス決済が日常の決済手段として選ばれるかは、事業の競争力も左右する。 日本経済新聞 5月8日 1面
熟成肉 認証制度の対応急ぐ
肉を寝かせることでうまみが引き出されるといわれる熟成肉が、近年人気を博している。しかし、間違った認識をもつ事業者もあり、食中毒事件が起きれば提供禁止になる可能性もある。農林水産省は2015年にドライエイジングビーフに対し規格措置を検討したが、製法が業者によって異なり、うまみ成分をどうやって測定するかでも意見が分かれ、見送った。相次ぐ問題指摘に任意団体などで独自の基準を設ける動きも出てきている。業界では新技術の導入や、認証制度など対策を急いでいる。 20185月9日 日本経済新聞20面 朝刊
音楽市場の変化
国際レコード連盟がまとめた世界の音楽市場の年次レポートによると、2017年は分野別の収入で、CDやレコードを超えてストリーミング配信が最大になった。音楽データを受信しながら再生するストリーミング配信は、スウェーデン発祥のサービス「スポティファイ」により生み出されたモデルであり、アメリカのアマゾンドットコムなどでも行われている。CD販売の低迷で2014年まで縮小していた音楽市場だが、ここ数年はストリーミング配信の急成長で拡大している。 5月2日3面 日本経済新聞