リビア内戦 介入するトルコの思惑

暫定政権と「リビア国民軍」の対立が続くリビア内戦では、首都トリポリにまで国民軍の進行を許していた政権軍がトルコの支援を受け、首都圏から国民軍を後退させた。排他的経済水域内にあると主張し、東地中海の天然ガス田を探索しているトルコは、このリビア内戦で協力国家を築き、ガス田探索に反発する国へ牽制する狙いだ。また、暫定政権内ではムスリム主義組織「ムスリム同胞団」が力を増している。この同胞団に近いトルコのエルドアン大統領は、同胞団系政権をリビアに確立する狙いもあるとみられる。アラブ諸国は、この内戦で軍事的影響力をみせているトルコへ警戒を強めており、中東でのトルコの孤立化が懸念されている。
(2020/6/9 讀賣新聞 8頁)
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