香港の学生や市民団体などが21日、政府や警察総部の庁舎を取り囲み、抗議活動を展開、一部の幹線道路を占拠した。香港政府のトップの林鄭月娥行政長官は、香港で拘束した刑事事件の容疑者を中国の司法当局に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正案の審議継続を断念したが、学生らは林鄭氏の辞任や改正案の「完全撤回」などを求めており、応じる姿勢を見せない林鄭氏との対立は深まっている。学生や市民団体は、香港が英国から中国に返還されて22周年となる7月1日に予定される大規模デモに向け、政府への圧力をさらに強めたい考え。
(2019/6/22 毎日新聞9面)