ケーススタディ③埼玉県さいたま市:大規模スポーツイベント

【経緯】海や大自然のような際立った観光資源がなく、明確な地域アイデンティティが不足するさいたま市であるが、Jリーグに所属する浦和レッズと大宮アルディージャのホームタウンであるなど、スポーツに対する市民の関心が高く、入込観光客数に占めるスポーツ観戦者の割合が高いという特徴があった。そこで、スポーツ資源や観光資源を最大限に活用し、スポーツイベントの誘致・開催を通して地域スポーツの振興と地域経済の活性化を図ることを目的として、日本初のスポーツコミッションである「さいたまスポーツコミッション(SSC)」が誕生した。
【実施内容】SSCは年間を通してスポーツイベントや合宿に対する支援を行っており、設立以来多くのイベントの誘致に成功している。最大のイベントとしては2013年から開催されている「さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランス」があり、フランス以外の国で初めて開催されるツール・ド・フランスの公式レースとなった。当日は約20万人の来場者があり、沿道で声援を送りつつ、サイクルフェスタや公式ショップでの買い物やフードコートである「さいたまるしぇ」での食事などを楽しんだ。他にも2日間かけて市中心部から見沼田んぼにかけて歩くさいたマーチや大相撲さいたま場所など様々なイベントの開催、誘致を成功させており、年間の経済効果は約65.8億円(SSCが出している推計)にもなっている。
参考 「スポーツ都市戦略-2020年後を見すえたまちづくり」 原田宗彦 著
さいたま市スポーツコミッションHP http://saitamasc.jp/

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