がん抑える新化合物

九州大などの研究グループは、がんの進行に深く関わるタンパク質の働きを妨げてがん細胞の増殖や転移を抑える新たな化合物を開発し、2日付の米科学誌電子版に発表した。研究グループによると、がん全体の3割程度で確認される突然変異した遺伝子が、がん細胞内の特定のタンパク質に作用。タンパク質が細胞内への栄養分取り込みなどを促すことでがんが進行するという仕組みを突き止めた。グループが開発した化合物は、このタンパク質の働きを抑えるもの。現在使われている抗がん剤の多くがもつ、免疫低下を招く副作用がなく、体に優しい抗がん剤の開発につながる可能性がある。

5/3 日本経済新聞

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