第一三共、がん新薬開発遅れで2495億円の損失計上

第一三共は11日、抗がん薬「HER3-DXd」の市場投入が当初の2030年から2035年へ延期されると発表した。これに伴い、2026年3月期と27年3月期で計2495億円の損失補償費用を計上する。ADC(抗体薬物複合体)市場の急拡大を見込み、同社は成功前提の「リスク調整のない供給プラン」を敷いていたが、米国での申請取り下げ等による開発遅延が、製造委託先への巨額の違約金発生を招いた。同社は経営資源をがん領域へ集中させるため、市販薬事業の売却を決定。今後5年間で2.9兆円の研究開発費を投じ、36年3月期にがん領域で世界5位を目指す。しかし、中国勢の台頭など競争が激化する中巨額投資に伴うキャッシュフローの不確実性と、不備が露呈したリスク管理能力の再構築が課題となっている。

2026/5/12    日本経済新聞

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