ここ数年、中学受験の目的が著しい勢いで多様化している。10年前までは、中学受験の動機や志望校選びはより偏差値の高い学校に入ることが主流だった。しかしここ数年は校風、充実した中高生活を送れるかという観点で、偏差値にとらわれず学校を選ぶ家庭が増えている。多様化が進むことによって、かつては中学受験と縁のない層も参入するようになり、そこまで勉強しなくても入れる学校を志望校にするという家庭が増えてきた。しかし、受験の多様化により勉強を通じて努力することや切磋琢磨するといった機会を経て大きく成長することが抜け落ちつつある感は否めない。
日本経済新聞 7/1