数馬酒造は、世界農業遺産に認定された石川県能登半島で、地域の魅力を高める酒造りを志している。特産品を応援するため、地元の海洋深層水や海藻酵母で、イカにとことん合う酒を醸す。甘いふくよかな香りに、しっかりと重心を感じる味わいで、イカのねっとりとした甘みや酸味に調和する。温度によって風味が変わるのも特徴だ。刺し身には米のうま味を感じられる常温で、香ばしい焼きイカには切れのある冷酒、甘い煮付けにはまろやかで甘みが一段と増す熱かんがおすすめという。
数馬嘉一郎社長は、「能登の自然にいかされているから能登の地を豊かで持続可能な環境にしていくことが当社の使命」と語る。経営理念は「能登を醸す」。地域資源の価値を最大化し「能登の魅力を高め続ける企業でありたい」と話す。
石川県能登町「数馬酒造」 イカの町 酒で魅力伝える(酒紀行)
2022/11/17 日本経済新聞 夕刊 8ページ 1204文字