政府は3日、経済財政運営と改革の基本方針の修正案に原子力発電所の再稼働に関し「厳正かつ効率的な審査」との表現を盛り込み、原発の活用を進める姿勢をにじませた。「効率的な審査」を盛り込んだ背景として原子力規制委員会による審査に対する不満がある。厳格な安全審査と効率化をどうバランスさせるかは慎重な判断も必要だ。7日の閣議決定を目指す22年の骨太の方針を巡り、「再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大活用する」との文言を与党に示した。
2022/6/4 日本経済新聞 朝刊 5面