卒論 取引の歴史

・物々交換から「お金」の出現
決済には3000年を超える歴史があると言われている。ここでは決済がどのような変化を遂げてきたのかを述べていきたい。そもそも人と人との取引は物々交換から始まった。しかし自分が欲しいものと相手が欲しいものが一致する確率は低く、利便性を考え物々交換の代わりに貨幣で取引をするようになった。貨幣の機能には(1)支払い、(2)価値の尺度、(3)蓄蔵、(4)交換手段があり、どれか一つに用いられれば貨幣とみなせる。貨幣の形は貝殻などを使用したトークンから、金銀などの金属に変わり、現在でも使用される硬貨、紙幣になった。
・元祖キャッシュレス 小切手・クレジットカード
しかし、金額が大きな取引など、重要な場面においては貨幣だけでやり取りをするのは様々な懸念、限界がある。そこでまずは契約書が生まれた。その後、小切手やトラベラーズチェックの登場があり、1950年代アメリカでは消費ブームが起こっていた。その頃は多くの信販会社が生まれ、消費者は月賦でものを買い、カードを持ち、毎月送られてくる何枚もの請求書が存在していた。そのような状況の中で、何に対してでもどこでも使える汎用クレジットカードが登場した。
・取引の電子化
1996年にソニーによって開発された非接触ICカード技術「Felica」は、2001年にJR東日本のIC乗車券「Suica」へ採用されたのをはじめとして、各地の交通機関で乗車券として採用され、その結果、多くの人が非接触ICカードを携帯するようになった。また、2002年以降、大手コンビニエンスストア等で「Felica」をベースとした電子マネー「Edy」の決済システム導入が進み、非接触ICカードによる決済に対応した店舗の数が大幅に増加した。これらの要因により、2000年代後半以降、非接触ICカード型の電子マネーの利用が広がった。日本銀行の推計によれば、IC型電子マネーは決済件数、決済金額ともに成長を続け、2008年には決済件数で10億5,300万件、決済金額7,581億円だったのが、2014年には決済件数で40億4,000万件、決済金額で4兆140億円に達している。
・QRコード決済の登場
また、近年はQRコード決済が世界中で普及してきている。QRコードの技術自体は、1994年にデンソーウェーブが開発したものだが、それが時を経て世界中の半数以上の人がスマホを持つようになり、多くの人がスマホでQRコード決済ができるようになった。特に中国では、アリペイやウィーチャットペイなどのQRコード決済が幅広く普及し、屋台で店側がQRコードを表示して、ユーザーはキャッシュレスで商品を購入できるレベルにまでなっている。

以上のように取引が時代とともに変化している。取引の変化の観点を整理すると、特に「より簡易に」、「より早く、速く」、「より多数から多数へ」の3つが急激に進み、世界中で取引の「最適化」が行われている。

https://note.mu/tak1/n/nb943f5d966c2

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc121150.html

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

コメントを残す