ファストフードには、速くて安くておいしいが、「不健康」という印象が定着している。ところが最近、この不健康な部分をオーガニック、あるいはより健康的な食材で置き換える動きが見られるようになった。
野菜のハンバーグ風サンドをオーガニック食材だけで調理するメニューや、ビーフよりもチキンを扱ったメニューが増えてきているのもその一例である。これまでソーダ一辺倒だったドリンク類にも、低脂肪ミルクやアップルジュースなどが選択肢に加わった。
ファストフードは、米国の食生活の最大公約数的な存在。そこに現れたこの動きは、米国が本当に健康志向に向かっていることの証しともいえるのだ。
2016/10/25 日本経済新聞 夕刊 7P