変わる都市の生態系(22)セイヨウタンポポ

2010/06/06 日本経済新聞 朝刊 17ページ
日本には、関東、東海、西日本など地域ごとに独自のタンポポが存在するが、都会では今、外来種のセイヨウタンポポが主流になっている。
特に近畿で生息が目立ち、大阪市では在来種はほとんどみかけない。高知や愛媛、鳥取などでは、在来のタンポポを県が独自の絶滅危惧種に指定している。
在来種は同じ仲間の花粉がつかないと種子ができないのに対し、セイヨウタンポポは花粉が不要。在来種は2年に1度しか花を咲かせないが、セイヨウは毎年タネをつくる。季節を問わず発芽し、成長も速い。
宅地造成などの土地開発が進んだことも、外来種の勢力拡大に拍車をかけた。地中に張った在来種の根を荒らしたため、繁殖力に勝るセイヨウタンポポに有利に働いた。

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