第六章 カーボンニュートラルを実現していくには

現在、欧州ではカーボンニュートラルの実現に向け、電気自動車(EV)の普及に向けた取り組みが進んでいる。この動きはガソリン車やディーゼル車、ハイブリッド車の新車販売禁止や、補助金の支給など、EV化を推進するというものである。実際、EU全体の新車販売におけるEVのシェアは10%を超え、100万台を超える規模にまで成長している。

EVを推進すること自体は間違っているわけではない。しかし、実際には安全性やバッテリー素材の安定的な調達、また全EV化した際の電力供給の不足など、いくつかの課題が存在している。さらに、EVに偏った政策が、これまでハイブリッド車やガソリン車に力を入れてきた企業に変革の圧力をかけている。現在は、充電インフラの整備不足や政府の補助金削減により、EV需要が圧迫されている状況にある。

EVはメリットもあるが、もちろんデメリットも存在する。デメリットを無視してEVに偏った政策を行うことは適切ではない。現時点では、EVだけではカーボンニュートラルの実現は難しい状況である。

したがって、将来的には、EV化の課題に真摯に向き合い、段階的なアプローチでEV化を推進することが求められる。カーボンニュートラルを実現するためには、ハイブリッド車などの活用を含めた総合的なアプローチが不可欠だろう。

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