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作成者別アーカイブ: 颯斗 関口
東映アニメーション、版権好調
東映アニメーションが発表した2022年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比32%増の40億円で、同四半期としては過去最高だった。海外で「ワンピース」シリーズのゲーム化版権などが伸びた。出資先企業からの受取配当金や円安による為替差益も利益を押し上げた。売上高は37%増の180億円で6月11日に公開したアニメ映画「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」の製作収入で映像製作・販売事業が伸びた。2023年3月期の連結業績予想は据え置き、アニメ映画「ONE PIECE FILM RED」などが収益に貢献し、売上高は前期比23%増の700億円、純利益は5%増の135億円を見込む。 2022/08/02 日経産業新聞 5ページ
アニメ制作会社の赤字割合、過去最悪
アニメ制作市場の事業環境が悪化している。帝国データバンクが調べたところ、アニメ制作会社の2021年度決算は赤字企業の割合が39.8%と過去最高となった。アニメ制作市場は2年連続で前年割れ。テレビアニメの制作数が減っているほか、新型コロナウイルスや人材不足による作業の遅れで制作の見送りや中止になる作品も多く、制作費収入の減少につながっている。制作会社の経営難は労働環境の改善を遅らせ、若手が定着しないために制作能力が上がらず収入を増やせない悪循環を起こしている。制作現場を支える熟練者の退職も迫る中、デジタル導入や労働環境の改善が急務になっている。 2022/08/12 日経速報ニュースアーカイブ
米ウォルト・ディズニー、映像クリエイター育成に参入
米ウォルト・ディズニーがアジアで映像制作者などクリエイターの育成に乗り出す。日本や韓国などから100~200人を選び、映像制作のスキルを高めるプログラムを提供する。ディズニーがアジア各国のクリエイターを一堂に集める育成プログラムを提供するのは初めてである。ディズニーやマーベルの映画スタジオの経営幹部やトップ級のクリエイターが講師となり、ノウハウを伝授する。配信サービス「ディズニー+」の製作体制を拡充する狙いがあり、プログラムを通じて個人や制作会社に所属するクリエイターとの協業を広げる。 2022/09/19 日経速報ニュースアーカイブ
バンダイナムコグループ、映像事業の新体制へ
バンダイナムコグループは映像事業を組織再編した。人気アニメ「機動戦士ガンダム」で知られるサンライズを「バンダイナムコフィルムワークス」に社名変更し、グループ内に分散するアニメ配信など映像関連の機能を集約した。企画から制作、流通、配信、までを含めた垂直統合型のアニメ作りに取り組む。パッケージ販売や配信側も同じ傘に入れば、企画段階から作品の収支に責任を持って取り組むだろうという狙いである。浅沼誠社長は「制作から販売、配信まで1社で完結する仕組みは業界に例はなく、収益環境の厳しい制作会社も多い中、新しいモデルを示したい」と語った。 2022/08/09 日本産業新聞 5ページ
JR東海、「推し旅」で利用者回復目指す
JR東海がアイドルやキャラクターの応援を組み込んだ「推し旅」に力を入れている。推しとは好きなアイドルやキャラクターや、それを熱心に応援することを指す流行語だ。JR東海は2021年11月から「推し旅」を企画して販売してきた。今夏にはアニメ映画「五等分の花嫁」のゆかりの地、名古屋水族館にキャラクターの等身大パネルを使った写真撮影スポットを用意して、人気を集めた。他にも、アイドルグループSKE48の須田亜香里さんのライブも独自に企画し、新幹線や専用バスを組み合わせた旅行も販売した。ニッチな旅行ニーズを掘り起こし、コロナ禍で落ち込んだ利用者の回復を目指す。 2022/09/15 日本経済新聞 7ページ
アニメ新会社、制作者への還元へ
アニメ制作のCloverWorksとウィットスタジオは5月、集英社とアニプレックスと共同で新会社JOENを設立したことを発表した。目的はこれまで製作委員会が担ってきた役割である企画立案から制作までのプロデュースを制作会社が主体となって行うことである。一般的に12話のアニメを制作するには2億~3億かかるとされ、CGを多用する場合、10億円を超えることもあり、製作委員会を構成する複数社による共同出資がほとんどだ。「鬼滅の刃」のユーフォ―テーブルなど、製作委員会を介さずにアニメを作る例も増えており、新会社はアニメ制作会社が政策の主導権をスポンサーから取り戻そうとする試みといえる。 2022/07/07 日本産業新聞 2ページ
書評「アニメプロデューサーになろう!アニメ「製作」の仕組み」
本書ではアニメーションプロデューサーに必要な「今現在の常識」を一気に学べることを目標に書かれた本である。アニメプロデューサーにはアニメを「商品」として見る立場の「製作」とアニメを「作品」として見る立場の「制作」の2つがあり、役割が違ってくる。コンテンツ産業のアニメは海外でも人気が高く、クリエイティブの面でもレベルが高いが、ビジネス面の「製作」では発展途上の段階であると主張されており、「この先」を作るためにアニメ業界のビジネスモデルやアニメ製作の大枠について詳しく解説されている。著者は福原慶匡で、ヤオヨロズ株式会社取締役兼プロデューサーである。彼は、もともとは音楽業界で働いていたが、後にアニメに興味を持ち、アニメ製作の仕事に携わり続け、「直球表題ロボットアニメ」やヒット作「けものフレンズ」などを担当した。第一章 「自己紹介」 一章では著者の福原慶匡の自己紹介と共に音楽のプロモーターであった著者が「けものフレンズ」に至るまでの軌跡について述べられている。著者が担当した「直球表題ロボットアニメ」「みならいディーバ」「てさぐれ!部活もの」「けものフレンズ」の製作の中で実際に苦労したことなども書かれている。第二章 「問題設定」 二章ではアニメ業界で問題になっているアニメ制作会社の貧しさを中心に述べられている。アニメ制作会社の貧しさの要因として製作委員会が挙げられ、製作委員会のリスクヘッジによる作品への投資の分散、製作委員会の著作権所持がアニメ制作会社を貧しくさせていると説明している。また、アニメ業界が前の広告収入方式のビジネスモデルから製作委員会方式のビジネスモデルになった経緯を紹介するとともに製作委員会方式のビジネスモデルがアニメ制作会社を貧しくさせていった経緯も紹介されている。そこでアニメ制作会社を儲かるようにするには委員会に入る企業が「クリエイターにお金を払うべき」という理念で委員会運営を行うことでクリエイターに印税を発生させること、オリジナルアニメで原作の権利を持ち二次利用できるようにすること、予めライセンスアウトをすることが決まっている企業と最低保証金額を約束し、保証金を前払いしてもらうことが挙げられていた。加えて、このような問題を解決していくにはプロデューサーはアニメ制作会社の現状を知るべきであり、ビジネスのみではなく、アニメ製作の基礎知識も学ぶ必要があるとも論じられている。第三章 「アニメ制作の流れ」 三章では「アニメ製作」の流れの中でプロデューサーが関わってくる部分を詳しく紹介している。まず、資金調達と人材確保に注目している。資金調達の面では、製作委員会以外の資金調達の仕方を紹介し、メリットやデメリットを上げている。人材確保の面では、予算の管理から人材をどの程度導入するのかを例を挙げ、紹介したり、人材確保による地方アニメスタジオのメリットを説明したりしている。そして、プロデューサーが関わるアニメ制作の流れとして、設定やキャラクターデザインのチェックや脚本に関しての「本読み」、録音やアフレコ、ダビング、V編のアニメ制作の後半の部分を詳しく紹介されている。特に、声優の部分は詳細に紹介されており、キャスティングやアフレコ、給料がどのように決まるのかが述べられている。また、アニメの宣伝やイベントについてもそれにかかる費用と関連付けて紹介されている。第四章 「知っておきたい関連業界のビジネスモデル」 四章ではアニメの製作に関連する様々な業界、映画や出版、配信サービス、音楽についての詳細を著作権や印税と絡めて紹介している。例えば、音楽であれば、著作権には二種類あり、作詞家や作曲家に付随する著作権と原盤の作り手に付随する著作隣接権があり、それぞれに印税が支払われるなどと説明されている。そして、製作委員会には音楽や出版などに関連した会社が参加しており、それぞれの会社がそのジャンルの作品の著作権を所持し、ビジネスを展開していくため、製作委員会でもそれぞれ違うビジネス戦略を考えなくてはならないと論じられている。また、時代が変化していくうえでアニメの関連業界も変化していくため、アニメ製作もそれに合わせて変化させていかなくてはならないと述べられている。 第五章 「知っておきたい著作権と契約の骨格」 五章ではアニメ製作プロデューサーが知っておくべき著作権の基礎知識と契約の中での落とし穴などが開設されている。アニメプロデューサーはコンテンツビジネスにおいて著作権法の基礎知識は必要不可欠であり、トラブルを避けるために必須な知識であると論じられている。加えて、クリエイター側にもパクリやトレース問題などの問題を引き起こさないためにも最低限の権利の知識は必要であると述べられている。契約に関しても、あいまいな表現を使い、相手がこちら側よりも有利な立場に立とうとする契約もあるため契約書の確認の重要性を主張している。 第六章 「アニメーションプロデューサーになるには?」 六章ではアニメーションプロデューサーと製作プロデューサーのなり方とアニメーションプロデューサーの一日の仕事を著者の経験をもとに紹介されている。そして、著者が考えるプロデューサーに必要なことも書かれており、人間にしか生み出せない価値を創造する「Creative」、大切なものを見抜き、物事の中心を見極める「Core」、好きなことに偏る「Challenge」、腹を割って話し合い、意見を調整する「Communication」、作品をヒットさせるために一番考える必要がある「Customer」の5つのCが重要であることを論じている。本書を読んで、自分が知る知識以外の製作の部分の製作の資金の面や制作の後半の作業、プロデューサーのアニメ業界に関連する他の業界との関わりについて深く知ることができた。自分では、アニメ業界での問題の認識はしていたが、なぜその問題が解決されないのかは知らなかったため、この本を通じてもう少し深くビジネスの面も含め、考えなければならないと再認識した。今回の本は、アニメーションプロデューサーの基礎知識が大半であり、アニメ業界の問題についてはわずかであったため、今後はアニメ業界が解決すべき問題に関する書籍を読みたいと思った。
米ネットフリックス、広告付きプラン導入へ
米動画配信大手ネットフリックスは13日、2022年中にも導入する広告付きプランで米マイクロソフトと連携すると発表した。広告を組み込むための技術や営業で同社と組む。米調査会社モーニングコンサルトが3月に調べたところ、米国人の6割近くは「広告があってもより安価な動画配信サービスを好む」と答えており、ネットフリックスの価格は娯楽支出を見直す消費者が増加する中で、ネットフリックス離れの一因となっていた。競合の「HBOマックス」や「Hulu」などはすでに広告付きプランを設けている。ピーターズ最高執行責任者は広告付きプランは「始まったばかり」として金額などの具体策は明らかにしていない。 2022/07/14 日本経済新聞 夕刊3ページ
バイト時給、2カ月連続で過去最高
リクルートが14日発表した三大都市圏の6月のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月比20円高い1127円で2カ月連続過去最高を更新した。求人媒体「タウンワーク」などの掲載情報をまとめており、職種別では「フード系」が46円高い1059円で3カ月連続過去最高を記録した。コロナ禍で離れた働き手の獲得は難しく、期間限定で時給を上げるなどの動きが広がった。観光業を含む「販売・サービス系」は7円高い1084円、「宿泊施設関連で25円伸び、「レジャー施設業務全般」も8円上昇した。また、夏の繁忙期に向けて飲食店や宿泊施設の求人が増えている。 2022/07/15 日本経済新聞 朝刊21ページ