作成者別アーカイブ: 舞子 水谷

広がる格差、教育機会の不平等

福沢諭吉が「門閥制度は親の敵(かたき)」と訴えたように、日本の近代教育は身分に関係なく有為な人材を育てる目的で始まった。現在、学校は格差構造を再生産する装置になっている。東大学生の54%は年収950万円超の家庭出身だ。子どもの貧困率が約3割の沖縄で学力向上を主導した諸見里明・元県教育長は「家庭環境の差を埋めるのは簡単でない」と語る。似た環境で育った「エリート」だけでは複雑化する社会のかじ取りは難しい。格差を研究する橋本健二・早稲田大教授は「弱者の側で物事を考えられる人材を育てなければならない」と話す。 揺らぐ人材立国(4)「合格歴競争」格差を再生産 難関突破、親の経済力次第(教育岩盤) 2022/05/05 日本経済新聞 朝刊1ページ 1262文字

カテゴリー: 新聞要約 | コメントをどうぞ

吉野家問題発言に見る企業の社会的責任

吉野家ホールディングスは、同社執行役員で吉野家常務の男性を解任した。大学の社会人向け講座で不適切な発言をし、批判されていた。大量生産、大量販売時代のマーケティングでは、目立つ文言や荒っぽい発想で欲望を刺激し、動員を目指す手法も目立った。しかし今は企業にも消費者一人ひとりに寄り添い、よりよい社会を作っていく「価値共創」の姿勢が求められている。今回の発言からは、企業の社会的責任への自覚や、顧客への敬意が感じられない。こうした発言をなくし、人権を尊重することは、企業の大きな経営課題だ。企業は自社に不適切発言を許容、黙認する風土がないか、点検する契機にしたい。 吉野家発言は対岸の火事か 2022/04/21 日本経済新聞 朝刊2ページ 759文字

カテゴリー: 新聞要約 | コメントをどうぞ

ネトフリ失速、サブスク戦国時代へ。

20日の米株式市場でネットフリックス株は一時4割下落した。米最大手ネットフリックスの会員数が過去10年間で初めての減少。21年末と比べて20万人減った。コロナの規制緩和やインフレにより、消費者は娯楽を選別し始めている。動画配信は他社では見られない作品を制作し、収益を新たな作品への投資に充てるサイクルを繰り返して成長してきた。19日、ネットフリックスは株主に対して「コロナ下で動画配信サービスに強い追い風が吹き、課題が見えにくくなっていた。動画に広告を付けて料金を抑えるプランの導入を検討している。」と説明した。 動画配信、曲がり角 ネトフリ会員20万人減 株は一時4割安 2022/04/21 日本経済新聞 朝刊5ページ 1338文字

カテゴリー: 新聞要約 | コメントをどうぞ

ロシア、侵攻に備え外貨準備を元へ

ロシアが外貨準備の運用で、ウクライナ侵攻前に巨額の資産を中国に振り向けていたことがわかった。ロシア中央銀行によると、1月時点の外貨準備高に占める通貨シェアはドルが1割程度に急低下、中国の人民元が全体の2割弱まで拡大し、逆転した。外貨準備は政府や中央銀行が為替介入や対外債務の支払いなどのために蓄えている資産。国際金融協会(IIF)のセルゲイ・ランダウ氏は「人民元の外貨準備は凍結されておらず、大幅な資金流出にロシアが関与している可能性がある」と指摘する。国際的な規則が不十分な暗号資産(仮想通貨)を使った制裁逃れも無視できない。 ロシア外貨準備元がドルを逆転、1月2割弱に拡大、侵攻に備えか、手元資金も確保 2022/04/14 日本経済新聞 朝刊5ページ 1338文字

カテゴリー: 新聞要約 | コメントをどうぞ

成城石井を上場へ、ローソンブランド強化目指す

ローソンが2023年度までに完全子会社の成城石井を東京証券取引所に新規上場する方針を固めた。成城石井は4期連続で最終増益を記録する優良子会社。ただ、コンビニと高級スーパーで顧客層が異なり、プライベートブランドを共通販売しているセブンイレブン・ジャパンとイトーヨーカ堂ほどの効果は見られなかった。コンビニ市場の飽和も指摘されるなか、上場で得た資金で競争が強化するコンビニ事業の強化にあてるとみられる。品ぞろえで競合店との違いを出すのが難しくなるなか、これまで以上にブランド戦略の重要性が高まっている。これからは「日常をローソンでと言われ続ける」ためのマーケティングが必要とみる。 「虎の子」成城石井を上場へ、ローソン、コンビニ改革急ぐ、ブランド戦略・販促強化 2022/04/14 日本経済新聞 朝刊13ページ 1565文字

カテゴリー: 新聞要約 | コメントをどうぞ