作成者別アーカイブ: 亀井 海門

書評 ゲノム編集の衝撃

本書は、ゲノム編集について事例を交えながら、社会にどれだけ影響を与えるのかを述べたものである。以下の6章から構成されてれている。 第1章「生物の改変が始まった」では、近畿大学で行われたマダイの実験例を挙げ、ゲノム編集の有効性を示している。第2章「ゲノム編集、そのメカニズム」では、ゲノム編集と遺伝子組み替え技術の違いを述べている。第3章「起爆剤、クリスパー・キャス9」4章「加速するゲノム品種改良」では、牛やジャガイモなどの例を挙げながら、ゲノム編集によって新たなビジネスが生まれる可能性を示唆している。第5章「難病はゲノムから直せ」では、ゲノム編集を人へ応用した事例について紹介しており、第6章「希望と不安のはざまで」では、ゲノム編集の有効性を認めつつも、様々な問題を抱えていることに言及している。 ゲノム編集についていくつかの事例を学びたいと思い本書を選んだ。ゲノム編集を行った企業の名前やビジネスが書かれていたため、具体的なイメージを得るために役立った一冊であった。 著者NHK取材班  NHK出版

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書評 合成生物学の衝撃

本書は、一章では合成生物学の説明、二章、三章では合成生物学でどのような技術が使われているのかを述べ、四章から七章に渡り合成生物学が軍事利用される可能性を示唆し、八章では倫理観に基づく不安、九章では人工の生命体であるミニマム・セルの作成の成功とそれに対する期待と不安を述べ帰結している。合成生物学とは、生物システムを理解するために、生物を一から作ることで理解し、生物学を工学化することを目的とする学問である。そのために、クリスパーと呼ばれるゲノム編集技術を用いて、生き物が生存する最小単位であるミニマム・セルを作る必要がある。この合成生物学を用いれば、マラリアやジカ熱蔓延の原因を解決できるなど医療でも役に立つ。しかし、それだけでなく生物兵器の製造も可能になり、軍事利用される可能性もある。実際、ソ連時代に生物兵器が研究された歴史がある。また、当然として倫理的な問題も存在する。このような懸念がされる中、ある科学者がミニマム・セルの作成に成功した。この技術が適切な目的のもと使用されるよう、社会全体で議論を交わしていく必要があると論じている。 本書で、新技術には二面性があることを改めて認識することができ、これに注意しながら新技術を分析することが大事であることを学んだ。また、ひとつの技術としてクリスパーを今まで学んできたが、学問と関わりがあったことを知り、知識の厚みにつながる一冊であった。これから論文を作成するにあたり、文章構成などとても参考になった。 合成生物学の衝撃 須田桃子著 文藝春秋  

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卒論テーマ

人口増加による食糧不足や治療困難な病気に悩む患者を助けるのに効果的とされる技術としてゲノム編集が期待されている。一方で、倫理的問題や知識不足などにより社会はゲノム編集に対して不安感を抱いている。この不安感がどのようなことから生じているのかをゲノム編集の持つメリットと見比べながら明らかにする。さらに、不安感を解消するために、社会や政府がどのような対応を取るべきかを論じていきたい。

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書評 「DNAの98%は謎」

本書では、今までゴミであると思われてきた、DNA上で98%を占める非コードDNAと呼ばれる領域に焦点を当てている。そしてこの非コードDNAがどのような特徴を持ち、それがどんな役割を果たしているのかを論じている。 DNAの98%を占めている非コードDNAとは遺伝子の情報を持たない領域のことである。そして特徴として、同じ塩基配列を繰り返す、長い、ゲノムを不安定化させるなどが挙げられる。これらのことから、今まで重要ではないと考えられてきた。 しかし、非コードDNAの研究の結果この領域は進化、寿命、ガンの予防、遺伝子の防衛などに関わっていることがわかった。これらは、非コードDNAの持つ、一見無意味であると思われてきた特徴によって生み出されている。例えば、非コードDNAが持つ長いという特徴は外からの刺激や異物混入による遺伝子への攻撃を防ぐということに役立っている。このように非コードDNAについて多くのことが解明されてきたが、未だに解明できていない特徴が存在する。そこでゲノム編集技術を利用し、非コードDNAの役割が解明されることが今後期待される。 今まで人間は様々な生き物の特徴を技術に生かしたが、人間自身のことを知ることでも創薬などの技術を発展させることができるということを学んだ。また、特定の遺伝子を狙って操作できるゲノム編集の凄さを再確認した一冊であった。 2017/10 小林武彦著 講談社

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書評「ゲノム解析は私の世界をどう変えるのか」

本書は「ジーンクエスト」という会社を起業しゲノム解析サービスを提供している筆者がテクノロジーを活用するには流れを理解することが大事であるということを様々なテクノロジーを例にあげながら論じている。 1990年からヒトゲノム計画が始まり、2003年にヒトのゲノムの全塩基配列が明らかになり計画が終了した。13年と約3500億円をかけ1人のゲノムを調べることができた。対して、2017年の現在は2週間と10万円を用意すれば調べることができる。このことから、テクノロジーは急激に進歩していることがわかる。一方、社会は一定のスピードでしかテクノロジーを理解できず、また社会はテクノロジーについて議論するため、さらに時間がかかる。このようにして、テクノロジーと社会にギャップが生まれる。この問題を解決するために筆者は流れをみて、将来の先回りをすることが大事であると指摘している。つまり、現在のデメリットだけでなく、過去どうであったか、そして未来のメリットを考え議論することが重要であると述べている。 ゲノム解析だけでは分からないことがあると知ったので、他の技術にも目を向けるべきであると感じた。流れは自分ではあまり意識していなかった視点であったため考え方の参考になった。 高橋祥子著 2017年9月 ディスカヴァー・トゥエンティワン

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書評 「ゲノム編集を問う」

ノーベル賞級の発明とされるゲノム編集は遺伝子組み換え技術よりも高い効率で遺伝子を改変することを可能にした。本書では、ゲノム編集を農業、畜産業、医療の観点から世界と日本を見比べつつ述べている。そして、各分野での遺伝子組み換え技術の規制では、ゲノム編集を規制することができないことを指摘している。それに伴い生殖医療の章では、日本でゲノム編集が生殖医療現場で利用されるのは時間の問題であると、日本が不妊治療超大国であることを理由に述べられており、ルール作りの必要性を示唆している。 遺伝子組み換え作物が嫌われる理由や先端医療が与える影響などが生命倫理以外の点からも述べられていてとても参考になった。また、ゲノム編集は素晴らしい技術であるがその反面、デザイナーベイビーや倫理的な問題が起こるためルール作りが急務であることが改めて認識できた一冊であった。    「ゲノム編集を問う」石井哲也 岩波新書 2017年7月

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卒論テーマ

AIや科学技術の発展などによりゲノムの分析がされている。そもそも、ゲノムを分析をするというのはどういうことなのかについて調べたい。合わせて、ゲノムを分析することで可能になることや反対にそれをすることで起こりうる悪い影響についても調べたい。また、悪い影響に対する対策などについても考察したい。 地球以外の太陽系の惑星内に生物が存在できるかを調べる。例えば、火星の空気の酸素濃度や土壌に含まれる栄養を基に考える。

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習近平似キャラ 中国で検索不能に

中国内のSNS(微博)上で「くまのプーさん」が画像検索できなくなり、ネット上で騒ぎになっている。中国では2013年6月の米中首脳会談や14年11月の日中首脳会談の際にも、習主席とオバマ前大統領、安倍晋三首相が並ぶ写真が、プーさんの画像と並べられてネット上で広まった。こうした画像は習主席を直接批判しているわけではない。しかし、秋の党大会に向けて権威強化を図っている時期のため、宣伝当局が指導者としてのイメージ低下を心配し、検索不能にしたようだ。 朝日新聞7/18

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日焼け止め使用でビタミンD不足

大阪樟蔭女子大学の研究チームは2016年5月から1年間、同大の学生など20代の女性延べ101人について、日焼け止めの使用頻度や食習慣などを調査した。その結果、週3日以上日焼け止めを使っているグループの血中ビタミンD濃度の平均が、通年で基準を下回る欠乏状態であることがわかった。ビタミンDは日光に含まれる紫外線を浴びることで体内で作られ、骨の形成に関わる栄養素で、不足すると骨粗しょう症などになりやすくなる。 7/12 毎日新聞

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ビブリオバトル 候補

ゲノム編集とは何か 小林雅一

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