2013年度卒論

高度医療化社会が抱える財政問題とその解決法   丸島 尚海(ファイル

現代の医療技術はものすごいスピードで日々進化している、その中で、我々は以前より、より長く余生を過ごせるようになり、平均寿命も年々伸びている。そこで私は、高度な医療の発達により、あらゆる死を招く病気の治療が可能になるなかで、全ての人の死因が、老衰や不慮の事故で亡くなるように限定された社会へ向かう流れを、高度医療社会化と定義し、それが引き起こす諸問題とその解決法を下に述べていく。

遺伝子組換え作物による食糧増産の可能性   山本 裕大(ファイル

人口増加によってもたらされる問題は深刻である。現在の約70億人いる世界人口が2050年には90億人を突破すると予想されており、特にアフリカやアジアなど新興国は急激にその人口を伸ばすとされている[1]。そのような急激な人口増加にともない将来その人口を賄うだけの大量の食料が必要になる。

 しかし、すでに食糧を必要としている問題として飢餓が存在する。飢餓によって現在世界で8億7千万人もの人が苦しめられている。その多くは貧しい特定地域に集中している(飢餓人口の98%は発展途上国、65%は7つの国に集中している[2])。このように飢餓が特定地域に集中する一因は現在の流通システムにある。世界的に進む貿易自由化の流れの中で、食糧が市場原理に基づいて販売価格の高い先進国に集中するのである。そのため自国で生産した食糧を自国民が飢えていても、外貨獲得のため高価格で売れる先進国に輸出するような事態も起きている。

 この事態の解決には食糧流通の自由貿易化の流れを止めて、市場原理から切り離すようなシステムの導入が必要となる。しかしこれは現実的には難しいだろう。今後もグローバル化、自由貿易化が進む中で高価格でものが売れる先進国に食糧が集中する現状は変わらないと考えられるからである。

 従って、今後は現在の先進国に食糧が集中するシステムを前提とした量の食糧の増産が必要となる。先進国が市場から必要なだけの量を確保しても、なお発展途上国にも食料が分配されるだけの十分な食糧の増産が必要なのである。(その際には同時に現在の先進国での食糧の廃棄を最大限減らす努力は必要だろう)飢餓の集中する発展途上国にも食糧が買える量が世界全体で確保できたとき初めて食糧の増産が十分になったといえる。

 以上のことから世界は今後現在の飢餓の1つの原因である食料分配の不均一性と将来の人口増加の両方に対応するために食糧を増産する必要がある。そこで、食糧を増産に必要な、耕地面積の拡大と生産効率の上昇について論じ、その上で、遺伝子組み換え作物の持つ重要な役割を明らかにしたい。

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