経済産業省の支援を受ける宇宙システム開発利用推進機構は、2026年度に宇宙で発電した電気を地上に送る世界初の実証実験を行う。小型衛星から電力をマイクロ波に変えて送電する計画だが、現時点では送電効率の低さやGPSなどの無線通信に影響を与える懸念といった技術的課題がある。また、実用化には国連機関などと連携した周波数確保のルール作りも必要となる。宇宙太陽光発電は天候に左右されず地上の約5倍の発電効率を持つため、国は50年までに1兆2000億円規模を投じ、原発1基分に相当する100万キロワット級の大型発電衛星を構築する構想を掲げる。普及すれば日本の電力不足を補う次世代の主力電源として期待されており、今後は国内外で技術開発と法整備の両面から実用化に向けた取り組みが進められる。
2026/6/9 日本経済新聞