書評 人が育つ会社をつくる ーキャリア創造のマネジメントー

本書は企業で人が育ちにくくなっている状況を、調査や研究会での議論ででた結果を用いて分析したあと、どうすれば若手社員が成長するのか、また、多様な成長パターンの提案などをしたものである。

人が育ちにくくなった理由として、成果主義の導入や人員削減をあげる人は多い。しかしこの問題はそんなに単純ではない。組織の上下関係が流動化してきたことや、非正規社員の増加などにより、日本が得意としてきた「縦序列の指導伝承型OJT」が機能しなくなったからだと筆者は述べている。今後はキャリア自律の風土を基礎として新たな人材育成のための仕組みを作っていく必要がある。

専門用語が多くでてきて、人材育成に関する基礎知識があまりないためか内容を理解するのが難しく感じた。現状把握と解決策が具体的に述べられていて、よりこの分野に関心が持てる一冊であった。

人が育つ会社をつくるーキャリア創造のマネジメントー       高橋俊介   日本経済新聞出版社2012年

 

 

 

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