書評 同僚は外国人

本書は行政書士事務所を営んでいる筆者がさまざまな在日外国人についての問題を取り上げながら、今後同僚が外国人となる未来に向けてそれを受け入れる現実があると述べている。

第一章「実は誰もわかっていない、外国人労働者ってなんだ」では日本の外国人労働者の歴史について、そして技能実習制度など問題の多い制度設計を紹介している。

第二章「現代外国人労働者事情」では具体的に留学生の週28時間労働問題や難民審査、偽装結婚について実際に起きている問題を紹介している。

第三章「実は勤勉で優秀な外国人労働者たち」では実際に筆者が出会った外国人のアルバイトや経営者についての勤勉さを紹介している。

第四章「特定技能導入で露呈した日本の強みと弱み」では日本人と同じレベルの報酬や手厚い生活支援制度などコストがかるが、技能実習生なら安く雇えるという事実や日本語の壁はどうしても拭えないということろが採用を躊躇わせていると述べている。

第五章「外国人をめぐる諸問題」では外国人の人権について考える一方、外国人をめぐる問題として社会保険、犯罪、扶養家族についてなど9つが紹介された。

第六章「共生への処方箋、私の考え」では筆者は外国人を受け入れるにあたって外国人に日本語を勉強してもらうことも重要だが、日本側が日本語教育やわかりやすい日本語を使うように努めることも大切であると述べている。

第七章「10年後の同僚は外国人ばかり」では活力ある外国人を今後必要とされる時代に向けて積極的に採用して、定住者として帰化していくことで日本らしさを失わずに済むと述べている。

私は外国人労働者の経済的効果などのメリットを調べるためにこの本を読んだ。この本のタイトル同僚になるということで、プラス思考のことが書いてあると思ったが、三章と七章以外は留学生、技能実習生や外国人移民全般における問題や在留資格についての問題が多く記載されており、あまりプラス面のことを学ぶことができなかった。次回は外国人労働者を雇用することで起きる経済効果を深掘りできる本を探したいと思う。

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