卒論 問題提起

1. 問題提起 天然繊維100%の商品が減ったこと

人類は長い間天然繊維を利用してきましたが、なかでも絹は貴重品とされてきました。イギリスで産業革命が起こり、化学工業が発展すると、絹に似た人工繊維をつくろうという試みがはじまります。1884年、フランスで絹の感触に近いレーヨンが発明され、1889年のパリ万国博覧会で人々の注目を集めました。これが化学繊維のはじまりです。
1930年代から40年代にかけて新しい合成繊維が次々と開発されていきました。1931年にはドイツでポリ塩化ビニルが開発され、1935年にはアメリカでナイロンが発明されました。
ナイロンは、ストッキングや衣類のほか、手術糸、釣り糸、ロープ、パラシュートなどさまざまなものに利用されました。その後も、アクリルやポリエステルなどが開発されていきます。日本でも1939年に京都大学でビニロンが発明され、丈夫で安いビニロンは作業服や学生服、漁網、ロープなどに利用されています。
日本で化学繊維が身近になったのは、第二次世界大戦後、アメリカからナイロンのストッキングが輸入されたときからでしょう。それまで、絹や綿のストッキングが利用されていましたが、丈夫で、破れにくく、値段も安いナイロンのストッキングはとても人気が出ました。1956年にはアクリルの肌着が売り出され、化学繊維は私たちの暮らしに浸透していきました。化学繊維の発展とともに、衣類は私たちが手に入れやすい身近なものになっていったのです。
参考文献
(http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/chemical_wondertown/clothes/page04.html)


実は一番多い、天然繊維と化学繊維の組み合わせ
服の品質表示を見ると「綿70%、ポリエステル30%」などと記載されていることがあります。これを「混紡繊維」といい、異なる種類の繊維を組み合わせることで、それぞれの特徴を生かし、短所を改善した生地となります。中でも最も多いのが、「綿とポリエステル」「羊毛とアクリル」など、天然繊維と化学繊維の組み合わせです。異なる糸を混紡することで、乾きやすく、シワになりにくくなるなどのメリットもありますが、最大のデメリットとして「毛玉になりやすい」ことが挙げられます。衣類の劣化の原因は「毛玉」「色落ち」「型くずれ」です。綿100%は毛玉の心配はほぼありません。色落ちは、洗濯方法を工夫したり、衣類を裏返して乾燥することである程度防げますし、シワも乾燥時に伸ばしたり、アイロンをかけることで解消することができます。
参考文献
(http://info.cucuru-market.com/archives/1666)

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