【書評】衣料と繊維がわかる

「衣料と繊維がわかる」日本化学会 企画・編集 2011年発行
本書は天然素材の活用から始まり、近現代の化学繊維の発明や、ナノ技術を始めとする飛躍的な進化を続ける繊維と衣料を取り上げている。

第1章「繊維と衣服について」では衣服の歴史、天然繊維、化学繊維、無機繊維について、第2章「暖かい衣服、涼しい衣服」では衣服内気候という考え方、薄くて軽いのに暖かいウェアについて、第3章「しわになりにくい衣服」、第4章「シルクライク(絹の風合い)な繊維」と第5章「ウールライク(羊毛の風合い)な繊維」では天然繊維を模倣した合成繊維について、第6章「レザーライク(皮革の風合い)な衣服」、第7章「自然の機能・構造を模倣した繊維」では日本独自の新合繊、植物や動物に学んだ繊維について、第8章「進化し続けるスポーツウェア」、第9章「健康と衛生をサポートするウェア」、第10章「医療の現場で使われる衣料」、第11章「水蒸気を通して水を防ぐ衣服」、第12章「大量の水分を吸収する紙おむつの不思議」、第13章「ナノテクノロジー導入が本格化」では合成繊維のナノテクノロジーについて、第14章「常識を超えた強度を持つスーパー繊維」では高機能、高性能を持つスーパー繊維は耐摩耗性、耐熱・防火性など様々な面で優れ活躍しているとまとめられている。

今回は、衣料と繊維の関わりが書かれている本を読みたいと思いこの本を選んだ。ユニクロのヒートテックは東レと共同開発した繊維から作られているもので、発熱・保温だけでなく抗菌防臭、静電気防止などの機能も併せ持つ高機能衣料品である。日本の繊維メーカーが得意とする高機能の衣料は今後も大きな可能性を持つものであると書かれており、より豊かな衣料を期待したいと思いました。

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