トウモロコシ、気温上昇で虫害拡大

九州南部では地球温暖化に伴い体長3ミリメートルほどの昆虫「フタテンチビヨコバイ」の分布が拡大しているため、飼料用トウモロコシに虫害が広がっている。この虫は、もともとアフリカやアジアなどに生息していて、トウモロコシが葉の汁を吸われると、成長に必要なホルモンが変化し、葉脈がこぶ状に盛り上がってしまう。この結果、ワラビー萎縮症という、葉や茎が成長しなくなり、実もほとんどならなくなってしまう状態になる。今後は九州だけではなく、四国、関西方面にも被害が広がると考えられる。対策として挙がるのは、この虫への抵抗力が強い品種への転換や、虫が増える真夏になる前に種をまいて育てる農法の普及であり、対抗できる農薬などはまだ作られていない。

2017/06/18 日本経済新聞 朝刊

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