認知症の患者数が2030年に推計523万人にのぼることが、厚生労働省研究班の調査でわかった。高齢者の14%を占める。22年時点の443万人から8年間で約80万人増える推計だ。高齢化の進展に伴い、50年には587万人、60年には645万人と増加傾向が続く。
認知症には軽度のものと、重度のものふたつがあり、軽度のものも含めると、2030年にはその数は1100万人にもなるとされる。
年齢別に認知症患者の割合を見ると65〜69歳では1.1%、70〜74歳では3.1%にとどまった。一方で75〜79歳は7.1%、90歳以上では50.3%と後期高齢者に多く見られる。
数は増加傾向にあるが、重度の認知症は減り、軽度の認知症が増えている。専門家は、健康意識の底上げなどによりこのようなことが起こっていると考えている。
5月8日 日経新聞 夕刊一ページ