気温上昇が食糧難を起こす可能性、IPCCの報告

2014年3月31日 夕刊 1面 読売新聞

 地球温暖化の影響を評価する国連の「機構変動に関するパネル(IPCC)」第2作業部会は31日、「温帯や熱帯で20世紀末より気温が2度上昇すると主要穀物の生産量が減り、4度の上昇では、世界全体で食糧供給に大きな影響が出る。」との予測を盛り込んだ最新の報告書を公表した。
 報告書は、2007年の報告書の公表後にたびたび起きた食糧価格の高騰に触れ、主要な食糧生産地を襲った熱波や干ばつ、洪水といった異常気象が主な要因になったと分析した。そのうえで、2度の気温上昇で、米、小麦、トウモロコシの収量は温帯や熱帯で減少すると指摘。人口増による食料需要の増大と相まって、4度以上の上昇では、各国が安定した食料を確保する「食料安全保障」に打撃を与えるとしていて、その地域に応じた対策を考えることが急務となる。

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