EUプラスチック戦略

EUプラスチック戦略は、海洋プラスチックごみによる生態系や海洋環境への影響、リサイクル体制の強化、新たなビジネスのイノベーションによる成長機会の獲得、欧州の温室効果ガス削減や化石燃料輸入への依存減などを目的として導入された戦略である。
具体的な取り組みとしては、①「プラスチックリサイクルの経済性と品質の向上」②「廃プラスチックとプラスチックごみの削減」③「循環ソリューションに向けたイノベーションと投資強化」④「国際的取組の活用」が挙げられる。
①「プラスチックリサイクルの経済性と品質の向上」では、製品デザインの改善や再生プラスチックの需要拡大に向けて、欧州委員会と企業・業界団体等の協力で進める自主誓約キャンペーンの実施、廃棄物の分別回収と選別に関する新たなガイダンス策定などに取り組む。
②「廃プラスチックとプラスチックごみの削減」では、プラスチック発生抑制に向けて、過剰包装の見直しや漁業具のロス・投棄削減対策(デポジット制)の実施、マイクロプラスチックの新製品への意図的添加の制限などに取り組む。
③「循環ソリューションに向けたイノベーションと投資強化」では、プラスチック戦略の実現に向けて、ホライゾン2020(技術開発予算)における1億ユーロの追加投資を検討している。また、欧州委員会はプラスチックのための「戦略的研究イノベーションアジェンダ」を立ち上げ、環境や人体への影響などといったプラスチックに関連するあらゆる問題に取り組む。
④「国際的取組の活用」では、東アジア・東南アジアを対象とした廃プラスチック及び海洋ごみ削減プロジェクトの実施や多国間イニシアチブの支援、選別された廃プラスチックと再生プラスチックに対する国際的な産業基準の作成などに取り組む。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/mcwmr/29/4/29_286/_pdf

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