昨今我々は生物多様性という言葉をしばし耳にする。生物多様性とは、意味自体は地球境における生物の多様なあり方、といったような意味だが、この意味自体知っている人間はそれほど多くないのではなかろうか。この言葉自体は92年のリオの会議にて定義されたが、おそらく耳にするようになった要因は2009年のG20で生物多様性の保全に関する要項が討議されたからであろう。生物多様性の討議は、生物の保全に関するといっても過言ではなく、その要因の大部分に環境問題、特に温暖化の影響が関わっているのだと私は思う。もちろん外来種の土着による、生態系の崩壊などについても話し合われたのだろうが、やはり温暖化が与える影響についてが一番熱が入ったのだと思う。こればかりは一国だけでは改善しようもないとして、国家グループで取り組もう、ということなんだろう。とにもかくにも、G20は共同で何かを達成する、という一つの装置であり、その対象が今回の生物多様性であったのだと思う。私個人としても、こうした集団国家単位での環境配慮、対策というのは非常に重要で積極的に取り組むべきであったと思うが、特に日本はもう少し世間に分かりやすく広報してそれがいかに大切なものかを伝えるべきではなかっただろうか。少なくとも多くの日本人は最初に述べたように生物多様性の意味も知らないし、保全の価値などもあまり分かっていないだろう。
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