ミクロ・マクロ問題(要約)

社会学者は、物事の結果の本質は、多数の人々が関わりあってできている「マクロ」なものだといい、ただしその結果は、それぞれ個々の「ミクロ」な行動によるものである、としている。そこで、常識に基づく説明でよくみられる、堂々巡りから見られる問題のことを、社会学者は、「ミクロ・マクロ問題」という。

ここで筆者の問い「個人のミクロな選択から実社会のマクロな現象をどう導けばいいのか?」

この例としてここでは科学分野の「創発」を例に出し、社会システムと対比し、社会学における創発(=ミクロ・マクロ問題)がどれだけ複雑な多くの相互作用から成り立っているかを表している。だが、常識はこの現象の複雑性を覆い隠すように家族、企業、政府といった社会的アクターをあたかも個人のように論じる(=代表的個人という)。どの分野でも、実際は物事を単純化するために代表的個人を持ち出すのが一般的であり、当たり前である。だがそれでは一部に焦点を当てているにすぎず、個々のアクターの相互作用による複雑性を見失うことになる。

 

 

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