卒論アウトライン(仮)

テーマ「個が重視される時代の繋がりを考える~経営組織の多様性について~」

①主張

近年、「多様性」という言葉をよく耳にするようになった。教育現場や集団において、それぞれの個性を認めるという意図のスローガン使われるように感じられるが、本来は生物学において生物多様性とは「繋がり」を表す言葉である。環境省では生物多様性について「生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。(中略)生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きている」と書かれている[1]

一方、会社組織では個人の能力主義という傾向が見られるようになった。これまでの日本的経営の特徴であった経営組織の私的なつながりが薄れ、雇用形態の多様化、様々な規制の強化、業務のIT化によるオンラインでのコミュニケーションの増加など、組織のつながり希薄化することは、経営組織における理念浸透の統制が図れなくなるということに他ならない。

経営理念とその組織を考えるとき、様々な問題が思い浮かぶ。理念を体現する人は組織の中の人だけがなれるのか、ビジョンに反する人は組織にいられないのか。本論文では、参考文献をもとに、「経営理念に対する共感度が様々な段階の人が組織にいることが経営組織における多様性であり、その中からイノベーションは生まれるのではないか」という主張を展開していくことを目的とする。

[1] 生物多様性とはなにか | 生物多様性 -Biodiversity- (biodic.go.jp)

②参考文献

1マシュー・サイド(2021)株式会社トランネット訳『多様性の科学』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン

2若林直樹(2009)『ネットワーク組織』有斐閣

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