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IPS細胞実用化への課題と対策
IPS細胞の利用により、様々な病気の解明・治療につながることは間違いない。よって、IPS細胞が医療で使われるまでにある課題と、それに対する対策を下に書きたい。まず、一つ目に挙げられる課題は、IPS細胞作成の際に、品質のばらつきができてしまうことだと思う。これは、IPS細胞のがん化の危険性を高めてしまうことや、それの作製コストが高くなってしまうことにつながるだろう。二つ目に挙げられる課題は、IPS細胞の作成に時間がかかり緊急の場合に対応できないことだと思う。これに対しては、細胞バンクなどの案が出されてはいるが、他人の細胞使用による拒絶反応の危険性や、倫理的な面で、問題があることは間違いないだろう。次に、これらに対してどのような対策があるのだろうか。まず、考えられることは、世界共通のルール作りであると私は思う。これに伴う作成の効率化ならびに、品質の安定化は、上記二つの課題の大きな助けになるのではないだろうか。特に、作成効率化によるコスト低下は、IPS細胞をユニバーサルなサービスにするために必須の課題だと考える。
iPS細胞について
iPS細胞は京都大学の山中教授によって2007年11月に発表された多能性幹細胞である。病気の原因の解明、新しい薬の開発、細胞移植治療などの再生医療に利用できるとされる。 iPS細胞を各臓器の細胞に分化することにより人体ではできない薬剤テストが可能となるなど新薬の開発にも役立つとされている。また一昔前に盛り上がったES細胞とは違い受精卵ではなく体細胞を使って行われるため倫理上の問題をクリアできるなど大きな利点がある。 しかしiPS細胞にも欠点は存在する。それはiPS細胞の性質上がんを引き起こす可能性があるとされていることである。 人体への移植にはまだまだ課題も多く今後の動きが期待される。