リスクとは?
遺伝子組み換え作物によって飢餓に苦しむ人がいなくなるかもしれないが、長期的に見て人体への影響がないとは言えない。生産の効率化によって生まれたBt殺虫機能を持つ遺伝子組み換え作物が生態系を崩す可能性もある。 遺伝子組み換え作物の安全性については1980年代から OECD 加盟国を中心として実質的同等性というものが唱えられた。実質的同等性とは、ある作物に導入した遺伝子の特徴が詳しく分かっていて、遺伝子組み換え作物を原料とする食品が、遺伝子組み換えを行なっていない元の作物を原料とする食品と実質的に同程度に無害であると科学的に確信が持てる場合は、その遺伝子組み換え作物を原料とする食品の安全性は、元の食品と同等とみなされる、というものである。 虫が食べると死ぬトウモロコシと、虫が食べても死なないトウモロコシが「実質的に同等」だから問題ないというのはとても不思議なことである。これによって、食品添加物の承認時に必要な安全性試験さえも行なわれていない。 このような理由から、「安全性が曖昧」=「リスク」につながるのである。 |