法政大学経営学部 木原ゼミ

指導方針

基本方針

1. 基礎学力の育成
2. 基礎学力に基づいた自由な発想
3. 個性を延ばし、主体的に取り組む姿勢



指導の流れ

学習のステップは、一般的に以下のように考えられています

  1. I don't know what I don't know.
  2. I know what I don't know.
  3. I know what I know.
  4. I don't know what I know.

すなわち、人は怖い物知らずの状態(第1ステップ)から学習を進めるに従って、自分が知らなかった物事の存在に気づき始めます(第2ステップ)。更に学習を進めるに、自分がどの程度の知識を持っているかを自覚できるように成ります(第3ステップ)。最終的に、それらの知識を自分なりにまとめようとすると、それまで勉強してきた事の一部しか使えない事が判ります(第4ステップ)。

この4段階は、多くの学習の局面に当てはまります。本ゼミでも、その4段階を意識した指導を行い、2年計画で第4ステップまで達する計画で授業を行います。


新聞記事収集の意味

新聞記事を通じて最新の情報を収集する作業は、学習ステップの第2段階に進むための行程です。その作業を通じて、世の中で話題になる様々な未知の出来事の存在に気づくはずです。記事は、毎日変わりますので、とても全てを理解する事は出来ないかも知れません。しかし、その過程で自分の世界観を広め、自分が何を知らないのか、に気づいて頂ければ最初のステップは成功です。その過程で、自信を失う方もいらっしゃるかも知れません。しかし、これは新しい事を学ぶ上で重要なステップである事を考えれば、「知らない事が判る」だけで十分成長しているのだと安心して下さい。

新聞記事を200字程度で要約し、その適切なタイトルを付ける作業は本ゼミ1年目では延々と続きます。何のために、このような作業を黙々と続けるのでしょうか?表面的には、データベース構築のためのデータ収集作業です。ですから、忍耐力を養うと言う副次的な目的もあります。しかし、本当の目的は、文章力・物事を整理して論ずる力を養う事にあります。新聞記事を理解し消化し、その内容を200字程度でまとめる訓練は、文章能力を高めるためには持って来いの訓練だと思っています。この「訓練」を繰り返して行けば、必ず力がつきます。当然、同時に読解力、漢字を読み書きする力もつきます。


特集記事の作成

2年目は、テーマを絞り込んで「特集記事」を作ります。その過程で、1年目に勉強した新しい世界の中で自分の興味を持てる分野に絞り込んで理解を深めます。その時点で、今までよく判らなかった部分を勉強し、理解を深め「I know what I know.」のレベルに達します。更に、その理解を記事としてまとめる作業では、更に長い文章の作製が必要に成ります。この過程で、1年目で養成した文章力を更に完成の域に持って行きます。

実際に、自分の知らない領域を勉強しそれをまとめて行く過程で、多くの情報の取捨選択が必要に成ります。どの情報が大切で、その情報は大切でないのか?それを見極めながら記事を完成させると、その時点でかなりの量の「捨てられた知識」が残る事が気づきます。このように、何事に関しても勉強する過程で、様々な副次的な知識が増えて行く事が判ります。これらの知識はいつ生かされるのでしょうか?そのような段階が「I don't know what I know.」となります。いずれに将来に役立つであろう知識を潜在的に持つ事で、次に訪れる問題解決の糸口を見いだされるようになるはずです。

Webを通じた情報発信

本ゼミでは、全ての発表はWebを通じて行うように心がけています。そのために必要なコンピュータの基礎知識を身に付ける事にも意味があります。しかし、更に、将来的に多くの情報がWebを通じてもたらされる事を考えた場合、発信者の立場に身を置く事で、その情報の適切な評価が出来るようになることも目指しています。出来るだけコンピュータに接する事で、社会に出た時に基本的なスキルを身に付けるように心がけましょう。

データベース

ダイナミックなWebページに作製にはデータベースの素養が不可欠です。また、コンピュータを効果的に使うためにもデータベースの基本概念を知る事は、将来的に必ず役に立つと考えています。本ゼミでは、ファイルメーカーProのような一般的なデータベースソフトに触れながら、一方ではphpを使ったダイナミックなコンテンツの作製の勉強もして行くつもりです。

バイオテクノロジー

バイオテクノロジーは21世紀に大きな発展を遂げるであろうことは誰しもが疑いません。現在でも、農業や医療に留まらずに多くの社会生活に影響を及ぼすテクノロジーの導入が盛んに行われています。経営学と言うバイオテクノロジーから一見無関係に見える学部の学生であっても、必ず将来何らかの形でバイオテクノロジーと向き合う事態に至る事があると考えています。そう言った意味では、学生時代に「バイオテクノロジー」を学ぶ事は、必ずそれらの知識が将来的に役立つであろうと確信しています。

経営学部 木原ゼミ