タスマニアオオカミ(Tasmanian Wolf,Tasmanian TigerあるいはThylacine)


 背中の後半部に縞模様があるのでタスマニアタイガーとも呼ばれ、和名でフクロオオカミとも呼ばれる。カンガルーやコアラと同じ有袋類の一種で、オーストラリア及びタスマニアに生息していたが、約4万年前にアボリジニとともにわたってきたディンゴとの生存競争に敗れ、白人入植時にはタスマニアのみに生息していた。その後白人入植者の乱獲もあり、タスマニアでも1863年に絶滅したとされ、1936年には動物園にいた最後の一頭が死亡した。しかし現在に至るまでオーストラリア本土でも目撃談がある。

既に絶滅したとされながら一部で生存がささやかれている種類の未確認動物に属する。この種の未確認動物としては他にニホンオオカミやニュージーランドのモア、イギリスの熊やクズリ、さらにはマンモスなどが挙げられる。オーストラリアでは、ネコのように丸い顔をして背に縞のある動物が目撃されたこともあるが、これをタスマニアオオカミとは別種とする説もある。シドニーにあるオーストラリア博物館には1866年に出生した幼生の標本が残っており、現在この標本からDNAを抽出してクローン技術によりタスマニアオオカミを復元する計画がある。