山口県宇部市のクラスターの中心となっている、山口大学では早くから医学部と工学部による医工連携に取り組んでいた。その結果、山口大学工学部田口常正教授などが研究しているLED(発光ダイオード)技術を活用した医療機器の開発が始まっている。すでに県内外の企業と共同研究が始まっていて、白色LEDを用いた内視鏡は試作機段階に入っている。その他にもLED消臭・殺菌装置、動脈硬化診断システムなどの開発が進んでいる。独自技術の白色LEDをうまく応用していけば、今までに無い新しい製品作りが見込める。
*白色LED内視鏡:従来の内視鏡よりも太陽光に近く色鮮やかで、小型かも見込める。より自然光に近い光源で患部を観察でき、診断の精度が格段に上がると期待されている。
福井大と民間企業によるベンチャー「身のこなしラボラトリー」
福井大教育地域科学部の吉沢正尹教授と民間企業が合同で設立したベンチャー企業「身のこなしラボラトリー」が、人間の体内の筋肉の動きを目で見えるようにした装置を開発し、販売を始めた。利用者が自分の動作を細かく確認でき、より質の高いトレーニングの実践などが期待されている。装置は筋電計と呼ばれるもので、体表に張った電極の近くの筋肉を動かした際に脳から送られる電気を増幅し、波形としてモニターで可視化する。医学分野などで使われているが、同社はスポーツに応用した。通常、プラスとマイナスの電極、アースの3つに分かれている張り付け部分を一体化したのが特徴。体への接着部分を減らすことで、激しい運動をしてもはがれにくいようにした。重さは、約200グラム。大型の無線の筋電計でも縦約6センチ、横約10センチ、高さ3センチという小型化を実現した。加工すれば、水中でも使用可能だという。装置と対になったテレメーターに信号が送られると、モニターに映った横の直線が波打つ。大きな力を入れた分だけ波の振れ幅も大きくなる。トレーニングの場合、モニターが反応しなければ、鍛えたい筋肉が使われていないことが一目で分かり、運動効果の有無を知ることができる。今後、振れ幅で全体の何%の力を出しているかを精密に測定できるように開発する方針。価格は通常の筋電計の半額以下。一般に300万円から数千万円までの商品があるという。
*筋電計・・・筋電計とは、筋電図を測定、表示、計測、解析する検査装置。ちなみに筋電図検査(ElectroMyoGraphy-EMG)とは、神経から筋にかけての疾患の有無を調べる生理学的検査のひとつである。 一般に、刺激電極と、測定電極(関電極)、不関電極(基準電位用、いわゆるアース)を持ち、電気刺激装置と、オペアンプ等による信号増幅器、表示、記録部を持つ。古い機械は、移動するロール紙の上をペンが左右に動くアナログ式であるが、20世紀末からは、ADコンバータを通し、得られた信号を電子計算機を用い、表示処理だけではなく、解析機能を持つ装置が主流となって来ている。(wikipediaより)